こんにちは、からまるです。

世界の一流36人仕事の基本.jpg戸塚隆将さんの新刊『世界の一流36人「仕事の基本」』は昨日、発売されました。早速、書店さんで動きがあるようです。ご購入いただいた皆さん、どうもありがとうございます<(_ _)>

この本の元原稿は、オンラインマガジンのクーリエ・ジャポンでの連載です。その縁で、クーリエ主催の少人数制イベントが開催されます。戸塚さんの講演と名刺交換会、懇談会がセットになったイベントです。くわしくはこのページをご覧下さい。

こんにちは、からまるです。

金正恩の核が北朝鮮を滅ぼす日.jpgまるで牧野愛博さんの『金正恩の核が北朝鮮を滅ぼす日』の刊行が呼び込んだように、昨晩、衝撃的なニュースが飛び込んできました。金正恩労働党委員長の異母兄である金正男(キムジョンナム)さんがマレーシアで暗殺。2人の女性工作員が「毒針」を使って殺害したといいます。映画のようなシチュエーションに呆気にとられてしまいます。自分の兄で、母が違う存在が、中国に身辺を保護されながら国外で自由に行動するのは、猜疑心の強い独裁者にとってもっとも不安な要素――とキャラクター設定に書かれても不思議ではありません。

金正恩の母・高英姫(コヨンヒ、故人)は金正日の三番目の妻とされます。彼女にとっての次男が金正恩で、長男は成哲(ジョンチョル)、長女は与正(ヨジョン)。その前妻の成恵琳(ソンヘリム)の子どもが正男です。ちなみに高も成も金正日の正妻ではありません。

本書によると、金正恩は父を憎悪するのとは対照的に母を大変慕っていたそうですが、その母がもっとも案じていたのが金正男の存在だったといいます。母の心を金正恩はこういう形で行動に移したのでないかと考えるのは、うがち過ぎでしょうか。

こんにちは、からまるです。

昨日、新刊『金正恩の核が北朝鮮を滅ぼす日』をご紹介した著者の牧野愛博(よしひろさんと読みます)さんは、朝日新聞ソウル支局長です。二度目のソウル支局勤務になるのだそうです。文藝春秋から2冊出ている本も北朝鮮関連書で、じつはからまるは文春新書の『北朝鮮秘録 軍・経済・世襲権力の内幕』(2013年7月刊)を読んで、その情報通ぶりに圧倒されたことをよく覚えています。牧野さんはインテリジェンスに通じた記者として、知る人ぞ知る存在なのです。

本書には三つの柱があると、からまるは思っています。一つ目は金正恩労働党委員長という人物の性格や育成歴、父母との関係など、個人のエピソードと分析。二つ目は北朝鮮社会の荒廃ぶりと、それでもたくましく生きている人々のスケッチ。三つ目は北朝鮮という国家と日本、アメリカ、韓国との関係です。それぞれ読みどころがあるのですが、読み物として面白いのは、人々の生活ぶりを描いた部分かな、と思います。

食糧の配給制度が麻痺、バスなどの公共交通機関の運行や、ゴミの収集など、生活インフラがどんどんひどくなっていて、皆さんかなり不自由しているようです。一方、自分で稼げるようになり、金持ち階級が金正恩が建築を指示した高級アパート建設のスポンサーになったりしているとか。ただし、彼らはご当局に目を付けられないように、涙ぐましい努力で目立たないように生活しているのだそうです。金日成の「地上の楽園」はどこへやら、ですね。

こんにちは、からまるです。

世界が固唾を呑んでなりゆきを見守った日米首脳会談の真っ最中に、北朝鮮がミサイルを発射しました。韓国軍当局によると、今度のミサイルは「ムスダン級改良型」らしく、射程3000キロメートルだそうですね。グアムまでは到達しないそうですが、日本にとっては脅威レベルが上昇を続けていることに変わりはなく、NHKはニュース番組を延長してこのミサイル発射の背景を報じました。

たんなる目立ちたがり屋の駄々っ子なのか、それとも本当に戦争を仕掛けるつもりなのか。金正恩という人物の考えていることがよくわからず、その治世がどれほど変わりつつあるのかもわからないのが現状でしょう。そのための格好の入門書を来週20日、出します。タイトルは『金正恩の核が北朝鮮を滅ぼす日』、著者は牧野愛博さんです。

本は2月刊の+α新書です。タイミングがいいという言い方をすると問題かもしれませんが、1月刊+α新書の『欧州危機と反グローバリズム』(星野眞三雄さん著)に続いて、今もっとも知りたい時局を読み解く本ができたのではないかと思っています。

こんにちは、からまるです。

脳はなぜ都合よく記憶するのか.jpgのサムネイル画像のサムネイル画像のサムネイル画像のサムネイル画像以前、12月に刊行したジュリア・ショウさんの『脳はなぜ都合よく記憶するのか 記憶科学が教える脳と人間の不思議』をジュンク堂書店池袋本店さんが、超激戦区・一階新刊コーナーに面陳してくださっていることを書きましたが、思い出してみれば、丸善丸の内本店さんも発売以降ずっと、一階新刊コーナーに平置きしてくださっているのです。スペースが広いので、ジュンク堂さんほど面積的に激戦区ではないのですが、やはりさすがにお目が高い!

ひじょうに少部数の本がこうして書店さんのいい位置にあることに、大げさなようですが出版の醍醐味を感じます。たくさん作ればどかどか置かれるのは当たり前。でも、書店さんに眼力があって、こうした少部数本が人目に触れ、すこしずつでも売れて、また出版社に注文してくださる。ありがたいことです。来週、刊行3ヵ月目に入ります。

こんにちは、からまるです。

世界の一流36人一部抜き.JPG引き続き、戸塚隆将さんの『世界の一流36人「仕事の基本」』について、今日は表紙をご紹介します。写真は「一部抜き」といって、印刷会社から製本所に納品されたものより、本の形にセットしたものを、文字通り一部抜いて届けられたものです。この写真ではわかりにくいのですが、青文字部分はきらきらの箔押しなのです。現物はかなり派手!

メインコピーには、「イチから学ぶ圧倒的成果の上げ方」と書きました。ドデカい仕事をしたい! 仕事で目立ちたい! スティーブ・ジョブズやイーロン・マスクみたいにカッコよくなるぞ! と意欲満々の読者の方々をイメージしています。そういう高めの目標を持っている方々こそ、これまでにここでご紹介してきたような、悪い負の感情を排除し、逆手に取るマインドセッティングが大事なのだと、からまるは本書の原稿を読んで思っているのです。

こんにちは、からまるです。

引き続き、戸塚隆将さんの新刊『世界の一流36人「仕事の基本」』から、今日は仕事へのテンションを落とさずにメンタルを軽くする考え方をご紹介しましょう。精根尽き果てるほど努力してきたのに、出してみたらぜんぜん売れなかった~のような、頑張りと結果がまったく比例せず、むなしい気持ちに襲われるイヤ~な気分。

そこで戸塚さんが教えてくれるのが、「努力」と「幸運」を切り離す考え方です。戸塚さんは、ビル・ゲイツ夫人のメリンダ・ゲイツさんの次の言葉を本書で紹介しています。

「成功にはもう1つ、不可欠な要因があります。それは運――絶対的で総合的な運です」(第8章「自分と社会を俯瞰する」30「運だと割り切る」)

メリンダさんは夫ビルが成功した要因として、ハードワーク、リスクテイク、乗り越えた犠牲の数々に加え、この「運」を挙げたのだそうです。ハードワーク、リスクテイク、乗り越えた犠牲の数々が「努力」であることは自明ですが、それらの努力の結果として運があるのではなく、努力と運は別ものだとメリンダさんはとらえているのだと、戸塚さんは分析します。

そう考えるとどうなるか。戸塚さんは次のように書きます(p209)。すべての成功が自分の努力の結果とだけ考えたら、それは驕りになってしまう。また反対に、努力したのに結果が出ないのは自分の努力不足とだけ考えたら、それは自信喪失になってしまう。前者の場合は「努力もしたが幸運でもあったな」と考えれば自分への過大評価に陥らずに済むし、後者の場合は「不運だったな」と考えれば自己嫌悪に陥らずに元気を維持できる。

どうでしょう。運がなかった、さあ次にいこう。これ、いいですよね。

こんにちは、からまるです。

先週から引き続き、戸塚隆将さんの新刊『世界の一流36人「仕事の基本」』について。からまるも含めて陥りやすい、自分でも認めたくないイヤ~な感情は、なんといっても「妬み」ですよね。どうしてあの人だけ陽の当たるところを歩いているんだ? どうしてあの人は売れっ子ばっかり担当しているんだ?? ...ああ、そう書いているそばから己の器の小ささを突きつけられるような、この厄介な感情!

それをうまく排除する考え方を戸塚さんは提示してくれます。マーガレット・サッチャーの言葉について書かれたところです。サッチャーはこういう言葉を残しています。

「貧しい人々が貧しい境遇にあるのは、他の人々が裕福だからではありません」(第3章「前向きにとらえる」09「他人と比べない」)

わかりにくいかもしれませんね。からまるも考えさせられました。サッチャリズムとも言われた1980年代の自由主義的経済政策は、「英国病」からイギリスを甦らせましたが、一方では今に続く貧富の格差のきっかけになったとも分析されます。そうした賛否両論は本書を読んでいただくとして、戸塚さんはこの言葉をビジネス関係に置き換えて考えました。

つまり、自分の失敗は他人の成功のせいではなく、他人の失敗は自分の成功でもない。お金持ちを妬んで、かれらが失敗して転落の人生を歩むことを望み、実際にそうなったところで、それは自分の成功ではありません。「他人の失敗は自分の成功ではない」(P82)。だから他人の成功をむしろ刺激にし、その成功と自分がやるべきことを分けて考えて、自分が今できることに注力しよう。この気付きはとても深いのではないかと思います。

こんにちは、からまるです。

戸塚隆将さんの新刊『世界の一流36人「仕事の基本」』について、昨日のエントリの続き。戸塚さんはまえがきで、偉業をなしとげた一流人たちとの距離がだんだん明確になってくれば、「私たちが実践するべき具体的な努力の道筋が見えてくる」(p4)と書いています。なるほどと思いました。

本書第3章「前向きにとらえる」では、イームズチェアで名高いデザイナーのチャールズ・イームズの言葉が取り上げられています。イームズは「私は喜んで制約を受け入れてきた」と言っていたそうです。本来、自由に発想を羽ばたかせるように思われるデザイナーなのに制約を受け入れるとはどういうことなのか、一瞬戸惑います。しかし、この言葉の前置きで彼は、「妥協を受け入れるように強いられたことはない」と言っているそうなので、「妥協」と「制約」を分けて考えていることがわかります。戸塚さんはこの両者の違いをとらえて、こう書いています。

「目の前の障害をそのままネガティブなものと捉えると、ただの「妥協」の対象にしかなりません。しかしポジティブに考えると、障害は創造力を生む「制約」という源泉に転化し、一種のガイドラインになります」(p61)

創造は模倣から始まるといわれるように、まったくゼロからの創造は考えられませんから、制約を逆手にとって創造の源泉にすればいい。サラリーマンなら、組織構造、予算、上司の意向...と、いくつもの制約に囲まれていることが実感できるでしょう。でも、それらを創造のきっかけにとらえ直すと、ずいぶん仕事の道が開け、何を今すべきなのか、そのための正しい努力の道筋が具体的に見えてくるのだと思います。

「制約をヒントに活かす」。これがイームズの言葉から戸塚さんが引き出した「仕事の基本」です。先に引用した「私たちが実践するべき具体的な努力の道筋が見えてくる」という戸塚さんの言葉がクリアになりませんか?

こんにちは、からまるです。

昨日のエントリでご紹介した戸塚隆将さんの新刊、タイトルは『世界の一流36人「仕事の基本」』といいます。タイトル通り、偉業を達成した人はどうしてそれを可能にしたのか、36人の言動から戸塚さんが「仕事の基本」として大切にしたいことを引き出した本です。

取り上げられる人物は、イーロン・マスクさん、サンダー・ピチャイさん、エリック・シュミットさん、マーク・ザッカーバーグさんといったバリバリのビジネスヒーロー、アレックス・ファーガソンさん、ウサイン・ボルトさんなどアスリート系などさまざまな分野にわたります。ここまですごい「偉業」だと、自分には関係ないように思われるかもしれません。しかし、戸塚さんのとらえ方が面白いのは、トップクラスの人と自分の力の差がどれくらいあるかを知れば、自分の努力の方向性を具体的に決められる、というところです。

たしかに、イーロン・マスクみたいになれと漠然と言われても何だかよくわからない。けれど、彼の仕事の仕方の原則を知れば、それを模倣することができます。模倣ができれば、最初は1万メートル離れていたものが、差を1000メートルまで縮めることができるかもしれません。

からまるはマラソンが趣味です。亀ランナーではありますが、それでもテレビを見て一流ランナーのフォームを見たり、本で理屈を知ったりしているうちに、タイムが速くなります。フルマラソンを2時間10分で走ることなど到底できないとしても、そうしたすごい記録よりも2・5倍遅かったものが2倍近くに縮めることができます。縮められることがわかれば、もっと速く走れるようになろうと努力します。自分がやるべき努力の方向性が見えてきます。そういう積み重ねが、いつか自分でも驚くような結果に結びつくのだと思います。仕事の仕方も同じではないでしょうか。

こんにちは、からまるです。

あっという間に2月になりましたね。このあいだまで「あけましておめでとうございます」なんて言っていたのに、早いものです...などとしみじみしているヒマはございませんよ、2月もしっかり本を出します。

『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?』(朝日新聞出版刊)という本を覚えていませんか? 2013年夏に刊行されるやいなや、今も続く「世界のエリート」「世界の一流」ブームを巻き起こし、20万部の大ヒット作となった本です。著者・戸塚隆将さんの、大学卒業後ゴールドマン・サックスに入社し、ハーバード・ビジネス・スクールに私費留学、その後マッキンゼーに勤務するという略歴にも説得力がありました。何せ、そんなすごい組織で成果を上げている人たちが何を日常的に実践しているのか、具体的なポイントにまとめて抽出し、「基本の積み重ねが大事」という真理を見抜いたのですから、ヒットするのも当然だったと思います。

この本の「実践編」を同じ出版社から1年後に出したあとですから、2年半ぶりとなる戸塚さん待望の新刊を今月15日に発売します! 今度はどんな内容なのか、明日からお届けしますね。

こんにちは、からまるです。

脳はなぜ都合よく記憶するのか.jpgのサムネイル画像のサムネイル画像のサムネイル画像さすがジュンク堂書店池袋本店さん、お目が高い! ジュリア・ショウさんの『脳はなぜ都合よく記憶するのか 記憶科学が教える脳と人間の不思議』がなんと堂々の一階新刊理工書コーナーに! 少部数にもかかわらず、本当にうれしいことです。どうもありがとうございます。どなたが差配してくださったのでしょうね。

本書は相変わらず大きく売れることもなければ衰えることもなく、6週間前の発売以来、ず~っと一定の(静かな)売れ行きを保っています。第8章の「無数の共同目撃者 なぜ、正しくなくても同調するのか?」は、昨年のドナルド・トランプ対ヒラリー・クリントンの戦いで大問題になった「偽ニュース」を信じ込む人たちについて、ひじょうに多くのヒントをくれると思います。

こんにちは、からまるです。

犬と鬼学術文庫.jpg2002年ですから、もうずっと以前になりますね、アレックス・カーさんの『犬と鬼 知られざる日本の肖像』という本を出しました。現在まで何と16刷まで来ているロングセラーです。この本が今月11日、全く同一タイトルで講談社学術文庫の新刊として刊行されました。からまる担当作が学術文庫になるのは今回初めてで、すこし自慢なのです。

アレックスさんはアメリカ・メリーランド生まれですが、10代前半の頃、お父さんの仕事の関係で横浜米軍基地に住んだところから日本との関係が始まったようです。イエール大学では日本学を専攻しています。その後しばらくして京都府に拠点を置いて活動しており、よくあるジャパノロジスト(海外の日本専門家)の視点よりも冷徹に現実の日本の変遷を観察してきました。

まえがきの冒頭部分は新たに書き加えられています。当時といちばん変わったのは日本が観光立国化したこと、金融バブルが終わったことだと指摘しています。しかし残念ながら他のテーマはまだまだ変わらないか、いっそうひどくなっているとも。耳に痛いことが多い記述ですが、本書のような本を読むことで自分たちの国を多様に見る視点を持つことは必要だと思います。

こんにちは、不定期掲載中のからまるです。

欧州危機と反グローバリズム.jpgのサムネイル画像今月の+α新書、星野眞三雄さんの『欧州危機と反グローバリズム 破綻と分断の現場を歩く』は本日、発売となりました。表紙は写真でご覧のような感じ。オビにはメイ英国首相と、トランプ米国新大統領の写真を配しました。

トランプ大統領が就任するのが1月20日なのは既知のことでしたが、星野さんの読みが的確だったのは、メイ首相がいつEU単一市場からの撤退を表明するのタイミングでした。それは今週の17日だったわけですが、ものの見事に刊行日を近くに合わせることができました。そのためにけっこう押せ押せの進行だったため、その苦労が報われたような気持ちです。

破綻と分断の現場はどんなものなのか。是非、書店さんで手に取ってご覧下さい!

こんにちは、からまるです。

ようやくご報告ができることになりました。ブライアン・オーサーさんの『チーム・ブライアン 300点伝説』を2月1日に刊行します。2014年11月刊行の『チーム・ブライアン』に書かれたこと以降、昨年のグランプリシリーズまでに起きたこと、考えたこと、学んだことを、オーサーさんが語りました。もちろん物語の中心にいるのは羽生結弦選手であり、ハビエル・フェルナンデス選手です。前作よりもさらにチーム・ブライアンが成熟し、結束し、高い目標に向かっていることが、強く強く伝わってくる内容になったと思います。

講談社は、本書の公式ツイッターを今日からスタートさせました。本書についてからまるがお知らせしたい内容は、そのツイッターで行います(からまるが自分でツイートするわけではありませんが)。しばらくの間、この日記には『チーム・ブライアン 300点伝説』以外のことを不定期に書くことにいたします。

こんにちは、からまるです。

今月、久しぶりに+α新書を担当しました。タイトルは『欧州危機と反グローバリズム 破綻と分断の現場を歩く』、著者の方は朝日新聞記者の星野眞三雄さんです。

オビに「EU26ヵ国を取材した」と書いたのですが、星野さんは2012年から2015年までロンドンのヨーロッパ総局にいらして、それこそ欧州をくまなく取材で歩いているのです。EUは28ヵ国なので、ほとんどの国に足を踏み入れたことになります。ものすごいフットワークだと思います。

その現場感覚に期待して執筆をお願いしてよかったと思います。普段は知ることができない欧州の国、たとえばキプロスの事情などはひじょうに興味深く読むことができます。キプロスは南北に分断され、南はギリシャ系キリスト教徒の支配地域で通貨はユーロ、北はトルコ系イスラム教徒の支配地域でユーロとトルコリラが併用されているのだそうです。四国の半分ほどの大きさしかないというのに。

サブタイトルの「破綻と分断」とは何かというと、まずユーロ導入によって各国独自の金融政策がとれなくなり、財政が弱くなった国では国債が売られ、お金は国外に逃げ、国債を保有する銀行は危機に陥る。ギリシャやスペイン、ポルトガルで起きたように経済破綻の危機が訪れてしまいます。そして国内では経済格差が広がり、国民の間に分断が起き、政治エリートは国民から不満の対象になっていく。これらがもはや不可逆の動きになっているのではないかという認識を表現しています。

こんにちは、からまるです。

昨日のエントリでも書いたジュリア・ショウさんの『脳はなぜ都合よく記憶するのか 記憶科学が教える脳と人間の不思議』、発売1ヵ月近くになってアマゾンランキングの順位がずいぶん上がってきたのはどうしてだろうと思っていたのですが、ご購読いただいた方がけっこうブログなどで紹介してくださっていたのですね。今日まで気がつかず(担当者失格)、あわてていくつか読んだところです。

ランクアップにいちばん影響があったのは、HONZさんのこの記事「創造的能力の副産物としての記憶違い」のようですね。お取り上げいただきまして、どうもありがとうございます!

このタイトルどおり、書名のきっかけになった第3章「脳の創造メカニズムと過誤記憶」で展開される議論を、「記憶の脆弱性はいわば脳の創造的な能力の代償」とまとめ、

「著者の言葉を用いれば、「過誤記憶は、強力な結びつきを形成できることのマイナス面」なのだ。という議論を下敷きにしながら、記憶とその変わりやすさについて著者は縦横に論じている。乳児期の記憶を主張する人の話から始まり、驚異的な自伝的記憶を持つ「ハイパーサイメシア」の話、そして、言語化するとかえって記憶の質が低下するという逆説など、そのトピックはあちらへこちらへと広がっていく。2010年代の研究もよくフォローされていて、本書のトピックの充実ぶりにはたしかに目を見張るものがあるだろう」

と評価してくださいました。フロイトに対するひじょうに厳しい筆致について「ニンマリしてしまった」というのは、からまるも原稿を読んでいて同じ感想でした。とはいえ、

「ミスリーディングな邦題がつけられている」「邦題や宣伝文句から喚起されるイメージをいい意味で裏切ってくれる本」とは、どういう意味なのかな~?

こんにちは、からまるです。

2017年になりました。今年はいったいどんな年になるのでしょうか。書籍はかなり先のことを見ながら企画を進めるので、本当はそろそろ2018年のことを考えないといけないと思っているくらいなのですが、いかんせんからまるにそんな千里眼があろうはずもなく、今年も地道に前を見ながら仕事をします。どうぞよろしくお願いします。

脳はなぜ都合よく記憶するのか.jpgのサムネイル画像のサムネイル画像12月に出した翻訳書、ジュリア・ショウさんの『脳はなぜ都合よく記憶するのか 記憶科学が教える脳と人間の不思議』に読者の方から愛読者カードをいただきました。学生時代のいじめの記憶がトラウマになっている、その記憶を他の記憶に置き換えられたらどんなにいいだろう、と書かれていました。

本書でも、「衝撃的な出来事の記憶は、日常的な出来事の記憶より忘れにくい」、したがって「忘れてもよいトラウマの記憶に永遠に苦しめられる可能性」が高いことを認めています(p196)。それならたしかに、本書の著者が行うように、あえて偽の記憶を植えつけられたらトラウマから解放されるのではないかと思いますよね。カードをどうもありがとうございました。

こんにちは、からまるです。

昨日は宮城県石巻市に出張してきました。朝早くから仙台に行き、そこで何人かの方々と合流し、石巻市まで車に乗せてもらいました。向かった先は中瀬というところです。石巻漁港の脇を流れる旧北上川に小さい中州がありまして、ここが中瀬なのです。公園やマリーナ、石ノ森章太郎さんの画の展示やグッズ販売を行っている石ノ森萬画館などがここにあります。石ノ森萬画館の風変わりな建物は2011年3月の東日本大震災で1階部分が水浸しになったそうですが、建物自体は耐えました。しかし、この中瀬にある建物のいくつかは津波によって流失してしまい、多くがいまだに空き地のままです。

石巻日和山.JPGポケモンGOで遊んでいる方なら、1ヵ月ほど前にここでイベントが行われたことをご存じだと思います。この中瀬にあった映画館・岡田劇場は津波で完全に流失しました。石巻ハリストス正教会は流失こそ免れたようですが今は解体中です。これらの場所にポケストップがあって、それをクリックすると往時の写真を見ることができるため、懐かしむ方々がイベントに合わせて大勢見に来ておられたというニュースをテレビで見ました。岡田劇場のポケストップの写真には、「Memory of 3.11.11 津波により流失」とキャプションが添えられていました。

ここにアップした写真にどこか見覚えはありませんか? 中瀬のすぐ近くにある日和山です。中瀬近辺を一望できる場所で、あのときここに地元の方々は避難してきました。東日本大震災当時、石巻の被害状況をカメラが撮影し、また被災者の方々がテレビ番組の記者のインタビューに答えるなどした映像をからまるは覚えていますが、ここがその場所です。写真の奥は漁港のあるあたりです。

石巻かき小屋.JPG中瀬には石巻・かき小屋があります。からまるたちも立ち寄って、ここでカキを焼いて食べました。カキ好きのからまるは誘惑に耐えかねて昼から生ビールを注文しました。みなさん付き合ってくれるところがありがたいですね。おいしかったです、ごちそうさま。

どうしてからまるは石巻に行ったのか? じつは来年刊行予定の本の関連取材でして、からまるは今、この本の計画にも夢中になっているのです。お知らせできるのは来年の初夏の頃でしょうか。絶対面白い本になります。是非ご期待ください。

     *     *

というわけで、お後がよろしいようですので、この日記は今年これまで。からまるは明日も明後日も、年明けは4日から働きますが、新年最初の日記は1月10日に! どなたも佳い新年をお迎え下さい。

出張で一回休み!

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詳細は明日!

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