高橋洋一さんの『さらば財務省!』が面白い。。けど。。。

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こんちには。ビジネス出版部のからまるです。

講談社の他の部署から3月に出た本ですが、高橋洋一さんの『さらば財務省! 官僚すべてを敵に回した男の告白』が売れています。それもそのはずだと、からまるは思いました。面白いんです。

高橋洋一さんは、大蔵省出身ながら、竹中平蔵さんの懐刀として小泉改革の設計図、そして安倍内閣で始まった公務員制度改革案を作成した、ここ一連の「改革」の脚本家的存在。小泉改革の舞台裏と称する本はずいぶんたくさん出たように思いますが、やっぱり当事者が語るとリアリティが違いますね。

でも、からまるは個人的に、『さらば財務省!』を読んでいて、あんまり思い出したくないことを思い出してしまいました。

じつは1996年ですからもう12年も前のことですが、『あなたの隣の大問題 日本の国家予算』という本を出したのです。大蔵省出身の京都大学教授である吉田和男さんにスタッフ一同で何度も何度も話を伺い、大蔵省から分厚い「予算の説明」などの資料をもらい、何ヵ月も徹夜してなんとか理解したところをライターの方に書いてもらったのです。

ときは橋本内閣。国債残高が日本のGDPを超えていて、財政健全化が急務と言われた時期でもあり、けっこう売れました。「これを読んではじめて予算の全貌がわかった」と現職の大臣が言っていたという、喜ぶべきか悲しむべきかわからない反響や、ある著名評論家がテレビで付箋をたくさん貼った本書を取り上げてくれたこともありました。

ところが。

 

結局、この本でいちばんトクをしたのは、大蔵省なんです。それは編集中からわかっちゃっていて、「いやあ大蔵省さんにも喜んでもらえますよテヘヘ」と。これが今でもちょっとしたトラウマになっているんです。

そうした自分を棚に上げて言うと、この財政健全化→公共事業などのムダをはぶいて歳出削減すべしという議論は、意外と「改革派」が陥りやすい罠なんだと思うのです。結局それは増税路線まっしぐら、高橋洋一さんが本で言う「財政タカ派」。高橋さんはこういう罠にまったく陥っていないことに、本書を読んで感服してしまいました。

いや、吉田先生の京都のご自宅に伺って、リビングの一角に切った囲炉裏で鍋をご馳走になったのは、とてもとてもいい思い出ですし、吉田先生もそんな罠には引っかからず、からまる一人が落ちた穴だったんですが。。。

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このページは、karamaruが2008年5月26日 11:48に書いたブログ記事です。

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