2008年11月アーカイブ

こんにちは。ビジネス出版部のからまるです。

講談社は今日が年度末なんです(本当は11月末ですが日曜なので今日)。3月決算の会社だと3月31日の、言ってみれば大晦日のようなもの。来週からは新年度です。

今年度は、いろいろ面白い本を出したけれど、編集部の経営という意味ではふがいない一年でした。来年度こそ何とかしないと、

 

「ええい問答無用、からまる一家はお取りつぶしだ!」

 

というお上の声が降ってきかねません。でも「これに免じてそれだけはご勘弁を」と差し出すものもないし。勘弁してもらうに、さて、どんな仕掛けをしましょうか。

こんにちは。ビジネス出版部のからまるです。

書影_好きを極める.jpgのサムネール画像マインドマップ的読書家smoothさんが、内藤忍さんの『内藤忍の「好き」を極める仕事術』を、「読みやすくて、腑に落ちた1冊でした!」と取り上げて下さいました! どうもありがとうございました!!

この中でsmoothさんは、こんなことを書いておられます。

 

「本書で面白かったのが、「自己啓発本・勉強本を読んでも、そのまま『できる人』のマネをしてはいけない」、と言い切っているところ。(中略)要は、これらの本の「再現性」に疑問を感じている、ということです。」

 

はい、そうなんです。さすがですね。

じつは、この本の最初の構成案では、よくある成功本の「たまには通勤方向とは反対の電車に乗れ」だの「朝4時に起きて午前中に仕事を終わらせろ」だのといった「それ、無理!」な方法論をマネするな、というところから始めようとしていたのです。構想段階ではこの「再現性」を出発点にしていたんですね。

NHKで「爆笑問題のニッポンの教養」という爆笑問題が有名大学に乗り込んでトークする番組があります。先日、再放送した「京都大学90分スペシャル」のテーマは「独創性」だったのですが、もっとも独創性がある人物アンケートの第一位がイチローでした。

でも、イチローのような天才の方法などマネできませんよね。だからといって、マネできなくても「自分の好き」に気づけば個々に独創的なアイデアはいくらでも出てくるのです。その方法論を内藤さんはもっとも再現可能なことに落とし込んで、この本を書いたのです。

こんにちは。ビジネス出版部のからまるです。

ビジネス書やノンフィクション系の本は、小見出しをたくさん立てます(普通は「付ける」というのでしょうか。「立てる」というのは業界的かもしれません)。でも、原稿によって、自然にどんどん小見出しが立ってしまうものと、考えても考えてもなかなか立たないものがあるんです。

もろちん、からまるの能力の問題もありましょうが、やっぱり立ちやすいのは、比喩的な表現がすぐれているものでしょうか。よく、難しいことを難しく書くのは易しく、難しいことを易しく書くのが難しいと言われますね。この上にはもう一つ階層があって、難しいことを巧みな比喩を使って易しく書くのがもっと難しいと、からまるは思います。お笑い芸人さんはこれができるから人気があるのではないでしょうか。

今年からまるが編集した本でもっとも小見出しが立ちやすかったのは、長谷川幸洋さんの『官僚との死闘七〇〇日』です。さすが辣腕新聞記者と思わせる筆力と、登場人物の多彩さで、一読して印象に残る面白いフレーズがたくさん盛り込まれました。

たとえば、元財務官僚の高橋洋一さんは、官僚が作った新政策の発表内容や政党間の合意事項をまとめたペーパーを「特オチ」を恐れる新聞記者が争って入手するさまを見て、こう言ったそうです。

 

「なにかといえば『紙、紙、紙。紙だ。紙をくれ』と騒ぐ記者たちは、まるで山羊だな。トイレの中じゃあるまいし」

 

ここには、紙を食べる山羊と、トイレットペーパーがなくてトイレで慌てる人のダブルの比喩になっていますが、こんな面白いことが書かれてあれば、なんの迷うことなく「記者は、まるで山羊だな」という小見出しが立ちます。

でも、こんな小見出しじゃ、書いてある内容がわからないじゃないか。

そう思われる読者の方もいらっしゃるとは思います。中身検索的に小見出しをご覧になる方には不便を感じさせることになるでしょうし、もっとアカデミックな本はこんな立て方はしないと思いますが、大勢に読んでもらうことが生命線の本では、内容を要約する小見出しより、面白いところを抜き書きする小見出しのほうが向いていると、からまるは思っています。

こんにちは。ビジネス出版部のからまるです。

冨山和彦さん松本大さん『この国を作り変えよう』の対論が始まったのは、すでに5月も終わりの頃でした。下の写真は、その第一回の模様です。

冨山松本.jpgこの頃、この対論を「目を覚ませ日本!」プロジェクトと、からまるは勝手に銘打っていました。先日も書いたように、なんとなく時代が古い頃に戻っていく、閉塞感というと単純ですが、この眠っているような空気を、ゼロ世代のオピニオンリーダーよりももっと現場に精通している現場派のオピニオンリーダーとして叩き起こしてほしいという狙いからつけました。からまるは当然、この「目を覚ませ日本!」がタイトルになることを一度も疑わずに作業を進めたのです。

 

ところが。。

 

いざ本が校了直前まで進行し、表紙のデザインができあがって、以前にも書いた装幀会議という、デザインや使用する紙などの資材を吟味する会議の席に出したところ、意外にも深くて重い沈黙が訪れたのです。

 

あれ? なんで??

 

タイトルをつゆ疑わずに、それどころか「どうよ」と自信をもって出した案なのに、みんな言葉を呑み込んじゃったりして、何なの?

内心パニックを起こすからまる。そこへある人がぽそりと発言します。

 

「誰でも言えるな、これ」

 

そうか。たしかに。誰でも言える。選挙中の政治家なら誰でも言う。それくらい第三者的だ。二人が対論している意味を感じない。。。

その場で出てきた案は、そのときオビのメインコピーにあったもののアレンジ版。世代間の利害対立をストレートに煽るような案でしたが、しかしこれは著者お二人から絶対NGという返事でした。たしかに、社会的な責任が非常に大きい経営者としてさまざまな制約がある中で、相当思い切った発言を本にしただけでも本当に勇気ある行動だと思うがゆえに、いかにも出版社が考えつきそうな煽り系はふさわしくないな。そう思い当たり、また新たに模索してつけたタイトルが、『この国を作り変えよう 日本を再生させる10の提言』なのです。

じつはこの案、ある人からアドバイスをもらったものをアレンジしたのです。煮詰まって週末にうんうん考え込んでいたからまるにとっては、干天の慈雨のごときものでありました。

広辞苑を引くと、「つくりかえる」は通常、「作り替える」です。他のものを作って替える、というのが正しい日本語なのですが、でもこれじゃ、感じが出ませんよね。やっぱり、作って変えないと。

こんにちは。ビジネス出版部のからまるです。

今日も昨日の続きで、冨山和彦さん松本大さん『この国を作り変えよう』の制作ネタです。『「NO」と言える日本』へのオマージュということで、こればかりは出来た本を見ていただくしかないのですが、からまるは本の体裁をリスペクトして作っています。

『「NO」と言える日本』は、光文社さんの「カッパ・ホームス」というカテゴリーの中の「書き下ろし新書ハードカバーシリーズ」の一冊。名前の通り、新書判のハードカバーなのですが、通常の紙のカバーではなくビニールカバーなんです。さすがに今、ビニールのカバーだと古くさいですよね。それに新書版だと新書シリーズと誤解されてしまいます。

そこで、前にも書いたように、左右120ミリという、通常の四六判と呼ばれる単行本サイズの左右128ミリを8ミリ切ったサイズにして、新書版よりちょうど一回り大きい縦横比にしたのです。

また、『「NO」と言える日本』は11章立てになっています。対論本ですから、当然、盛田昭夫さんと石原慎太郎さんそれぞれ同数の章でシンメトリックに構成するものと思いますよね。今でも大抵の対論本はそうなっていると思います。

ところが、この本は、むろんお二人の議論の流れからそうせざるを得なかったのでしょうが、あえて奇数にして、盛田さんに6章、石原さんに5章を割り振っているのです。これは当時、駆け出しの書籍編集者だったからまるには強烈なインパクトがありました。

これをそっくりマネしたのです。『この国を作り変えよう』も11章立てで、松本さんを6章、冨山さんを5章にしているんです。ただしこちらは書き下ろしの前書きと後書きがあります。

さらに言うと、『「NO」と言える日本』は総ページが160ページ。これも合わせようとしたのですが、そこまでは無理で、これも少し多い168ページになりました。

もっともこれは、原稿ができてから思いついた話。時系列を元に戻すと、松本さんのご了解をいただいたことも書き込んだ企画趣意書を冨山さんにお送りしたところ、ご同意をいただいたまでは、からまるも驚くほどのスピードで進んだのですが、それは束の間の幸福に過ぎませんでした。それから地獄のような日程調整作業が始まったのでした。

こんにちは。ビジネス出版部のからまるです。

さて、昨日の続きです。あくまでからまるなりの状況整理に過ぎませんが、まず、松本さんに次のような企画趣意書を書いて、秘書さんに送りました(とてもキュートな秘書さんでしたが、この夏に退社されました)。

 

「2007年の参議院選の後から、どうも大きな揺り戻しが起きているように思えてなりません。このうねりは今年も続き、総選挙で民主党政権ができれば、昨年出したマニフェストのような内向きの政策が行われることになります。私はまるでデジャビュを見ているようです。まるで80-90年代によく議論された「日本の孤立」「取り残される日本」の道へ舞い戻るかのようです。ひじょうに危険な兆候だと思います。

経営共創基盤の冨山社長が発表された1月8日付日経新聞「経済教室」の「後世への富継承こそ品格」は、ひじょうに大きな反響を巻き起こしています。その2日後の日経新聞のインタビューで、松本社長は「競争をやめてじり貧になるのではどうしようもない」「成長あっての分配」と指摘されておられました。お二方とも、改革路線が強い力で押し戻されていくことに対する危機感を共有されているのではないでしょうか。そこで、お二人の対談による本の制作をご提案したく思います。

80-90年代も40代のオピニオンリーダーが改革論を語っていました。お二人とも実業界で大きな成果を挙げておられ、そろそろ新しいオピニオンリーダーとして登場されてもいいのではないでしょうか。また日本の現状に鑑みると、現在の危険な兆候を告発し、議論を巻き起こす、構えの大きな本を出す時期ではないでしょうか。

金融と製造の両方から議論できるところも本の幅を広げることになると思いますし、なるべく時間ロスをなくすには対談本の制作がもっとも現実的だと考えました」

 

からまるがこだわったのは、経済界から40代のオピニオンリーダーを作り出すこと、日本の選択を考える構えの大きな本を出すことでした。そこには、1989年1月に刊行された大ベストセラー『「NO」と言える日本』(盛田昭夫、石原慎太郎・著)、わけても盛田さんの言論活動とイメージを重ね合わせていたのです。

そういう意味で、からまるの脳内妄想世界では、『この国を作り変えよう』は、『「NO」と言える日本』へのオマージュなんです。

こんにちは。ビジネス出版部のからまるです。

どうして冨山和彦さんと松本大さんの対論という企画を考えたのか。それはもう一年以上前の夏、参議院選挙の直前に自民党と民主党の両党首討論会を、あるホテルの会場でナマで聞いたことがきっかけでした。そのときの自民党総裁は安倍晋三さん、民主党代表は今と同じ小沢一郎さんです。

討論を聞きながら、からまるはタイムスリップしたような感覚に襲われました。よく「改革疲れ」と言いますが、そのときの強烈な保守化、内向き化の空気は、冷戦が終わり湾岸戦争が始まった頃にそっくりのように感じのでした。

その空気は、福田総理の登場によって決定づけられたように思いました。そして年が明けた1月8日付の日経新聞「経済教室」に、冨山さんの「後世への富継承こそ品格」という論文が掲載されたのです。

それはじつに衝撃的な趣旨でした。

――「いまの若者には品格がない」という非難がブームになっている。それを支持しているのは中高年層だ。「手っ取り早くカネが欲しい」といった拝金主義者が若い世代に多いというが、実際の日本経済は「カネを稼ぐこともできない国」になりつつある。真の「品格」とは、数の力で劣る若者に富をきちんと継承し、将来「食えない国」に転落するのを回避することではないのか。「品格ブーム」の正体は、若者と、その若者の所得や機会を収奪して既得権益を維持する中高年の世代間対立だ――

その前に、松本大さんの本を出したいという話をからまるはマネックスの方々としていましたが、松本さんは急成長グループ会社の総帥ですから、とても本一冊書き下ろす時間なんてないよという話になっていました。そのことが念頭にあって、冨山論文を読んだからまるは、だったら冨山さんとの対談はどうだろうかと思ったのです。しかもちょうど、マネックスさんの社内ではこの論文がたいへん話題になっているらしく、松本大さんのブログ「松本大のつぶやき」でも取り上げられていたのです。

マネックスさんに軽く当たったところ、松本さんと冨山さんは、ひじょうに話が合う仲、ということ。からまるは早速、企画書を書き始めました。

こんにちは。ビジネス出版部のからまるです。

本夕、ナイショ3兄弟の三男が、無事校了となりました。冨山和彦さんと松本大さんの対論書『この国を作り変えよう――日本を再生させる10の提言』。このブログで何度か書きましたが、今年の年明け早々にお二方に企画を打診し、困難なスケジュール調整を経て、ようやく校了日を迎えました。感慨無量です。

どうしてこれがナイショ3兄弟なのか。長男である秋山直紀さんに比べるとナイショ偏差値が低くないか、と思われたかもしれません。

からまるがナイショにしたかった理由は、じつは企画のときは全然気づかなかったのですが、お二方とも、幻冬舎さんが出しているビジネス月刊誌「ゲーテ」にそれぞれ巻頭コラムを連載しているのです。豪腕な幻冬舎さんのこと、もし「なんだよ講談社、こっちは社内の同じ雑誌に連載してもらっている原稿があるんだぞ」とばかり、先にそれをまとめて本を出そうかなんて話に万が一ならないとも限りません。それを恐れて、ナイショで進めていたのでした。あと2週間ちょっとで発売ですから、さすがの幻冬舎さんでもここからは追いつけまい(^^)丿

この本の制作秘話は、また日を改めて。

こんにちは。ビジネス出版部のからまるです。

対論企画のナイショ3兄弟の三男が、もうすぐ校了になりそうです。「なりそう」なんて勿体つけているのは、本当はもうとっくに校了になって、下阪(印刷用の版にすること)しないといけないスケジュールなのですが、いつものようにからまるがタイトルで考え込んでしまい、印刷・製本してくださる方々にどんどん無理をかける日程にしつつあるからなんです<(_ _)>

さすがに今日には決めないと。

この続きはまた明日!

こんにちは。ビジネス出版部のからまるです。

中経出版さんから出ている石井貴士さん『本当に頭がよくなる 1分間勉強法』は発売3ヵ月で12万部のベストセラーになっているそうです。うらやましい限り

「タイム・マジック」を使った1冊の本を1分で読むメソッド、「カラー・マジック」を使った60冊分を1分間で復習するメソッドを説明した本ですが、この本のアッパレは、内容よりむしろ編集にあります。

本を開いて、からまるはいきなり驚いてしまいました。1ページ目から「体験者の声」が5ページにわたって入っているではありませんか。こんなの見たことがありません。その後、まえがきを経て、1分間に1冊読めたら、どんなに時間を有効に使えるか、どけだけ頭がよくなるか、どんなに短時間で専門家になれるか、その効果を本の5分の2を費やして書いています。

「この構成はすごい」とからまるが興奮して広告業界の人に話したら、その人に一瞬で言われました。

 

「それはダイレクト・マーケティングの手法だね」

 

「1分間勉強法」というメソッドのダイレクト・マーケティングだというのです。なーるほど。本の作り方そのものの革新がベストセラーを生んだと言えそうです。

こんにちは。ビジネス出版部のからまるです。

昨晩は、ずっと以前からお付き合いがある先輩編集者と会食したんです。からまるは先週金曜日に呑み過ぎて以来、断酒しているので、昨晩も発砲水で通しました。

いいことたくさん聞きました。

誰もが肌で感じているように、10月の金融危機で何もかもがほとんど一瞬のうちに変わってしまったようです。六本木の風景も、銀座の風景も、新宿の風景も、建物はそのままなのに、空気感がぜんぜん違いますね。

出版業界も同じ。以前からそうなんでしょうが、いわゆるロングテールの頭と尾の角度がどんどん急になっている現象(6月に刊行した鈴木貴博さん『がつん力!』にくわしく書いてあります)がますます極まりつつあるような印象です。

先輩編集者は、この理由をたった一言で説明しました。

 

「王様の椅子は一つしかないからだ」

 

いま10万部以上売れる本を複数出せる著者の方は、皆さんある分野の王様の席を確保した人。言われてみればそうですね。

またも強敵現る!

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こんにちは。ビジネス出版部のからまるです。

昨日の続きです。内藤忍さんの『内藤忍の「好き」を極める仕事術』の軌道修正コンセプトは、「最小のインプットで最大のアウトプット」から「ロングターム戦略」へと進みました。ロングタームとはショートタームの反対、つまり長期ということですね。

内藤さんの専門は資産運用。「長期分散投資」のエヴァンジェリストとして知られています。長期で取り組み、その結果を受け入れるという「ロングターム戦略」は、内藤さんらしいまとめ方だと思いました。「ロングターム戦略なら、ムダなくやりたいことをフォーカスできて、最大のアウトプットが出る」ことを軸に構成するべく、その後のやりとりは進んでいったのです。

でも。。ここでまたからまるは考えてしまいました。

「ロングターム戦略」を「長期で取り組む」だけで考えては、日々成果が出ないことに悩んでいる読者の方にはハッピーな朗報とは言えないのでは?

もう一つ、構成の軸がいる。内藤さんの仕事スタイルの特徴である「いろいろな仕事を楽しそうにこなしている」という要素をもっと取り上げたらどうだろうか、一生懸命勉強するとか努力するとかしてもダメで、もっとラクに成果が出る方法があるんだ、ということを言いたい。ということで、「ロングターム戦略」を因数分解して、「自分の好きなことを見つける」「少ない努力でラクして大きな成果を出す」といった点をメインに据えようと思ったのです。

ところが! 6月のことでした。

 

またも目の前に強敵が現れたのです。

 

その本は、日垣隆さんのベストセラー『ラクをしないと成果は出ない』。このチャーミングなタイトルに、からまるはまたも打ちのめされてしまいました。「ラクに成果を出す」の方向だけはタイトルにできないな、ということから、「自分の好きなことを見つけ、それを仕事にすれば成果が出る」「好きなことができなければ、好きなことができるところに行く」という、今の本のコンセプトにたどり着いていったのでした。

こんにちは。ビジネス出版部のからまるです。

明日発売の内藤忍さんの新刊『内藤忍の「好き」を極める仕事術』。この本の制作は、とても楽しく、勉強にもなりました。

書影_好きを極める.jpgのサムネール画像楽しかった要因の一つは、内容がどんどん進化していったことです。企画の立ち上げは昨年の晩秋くらい。内藤さん自身がいつも新しい分野にチャレンジしたいという意欲をもつ方だということが前提にありましたので、いっそ、専門の資産形成ではなく、自分の仕事の方法論を書いてもらえないだろうか、と思ったのが始まりです。

というのも、ちょうどその頃、「からまる日記」の前身である「講談社BIZ-net」でブログらしきもの(本当は日記ホームページ)を始めたばかりで、その更新に時間ばかりかかっていたからまるにとって、内藤さんがブログ「SHINOBY'S WORLD」を多忙にもかかわらず延々と12年も続けているという事実は、驚嘆以外の何物でもありませんでした。ぜひ、その続ける秘訣、おそらくは与えられた短い時間で最大限にいいものを書き続けるノウハウなのでしょう、それと、どんな成功を人生にもたらしたかをまとめませんか、と内藤さんに提案したのでした。

ところが。。。

まさにこの頃、目の前に強敵が現れました。勝間和代さんのヒット作『効率が10倍アップする新・知的生産術』です。この本の、「効率10倍のインプット、成果10倍のアウトプット」という鮮やか過ぎる切り口に打ちのめされ、軌道修正をすることになりました。

からまるは、かねて内藤さんの仕事のスタイルにも注目していました。内藤さんは上場企業グループの社長さんなのに、いつも自由そう。服装も行動も考え方も人との付き合い方も余裕が見えて、グルメでおしゃれ。うらやましい限りです。忙しいはずなのに、何で? 嫌なことをしないで済む工夫があるの? だとしたら、おそらくそれは、内藤さんがやりたいことをフォーカスできているということではないのかと思い、からまるは当時、こんなコンセプトのまとめ方をしています。

 

「○これを読者の方に学んでもらう
やりたいことだけやれるフォーカス化の方法
自分にとって重要なことだけ選択する方法
それらがもたらすシナジー効果

○フォーカスする対象は――
関心領域
人間関係
収入など生活の基盤
行動目標
仕事の進め方
人生の目的
自分の価値
自己投資先

○そうすると、これが実現できる
素早いインプットとアウトプット
楽しくて新しいライフスタイル
自分の価値の向上 仕事にプライベートに
知的生産性が高まる

○その結果、この目的が達成できる
仕事に自信がつく
自分に自信が持てる
他人には困難な良い習慣を楽しく続けられる
人生で大きな成果が挙がり、人生が劇的に変化する」

 

今から見ると、何だか漠然としたまとめ方ですよね。でも内藤さんがすごいのは、ほとんど即座に自らの関心領域と自らの言葉に落とし込んでまとめ直してくるところです。こうしたやりとりが3月はじめ頃まで続くのですが、その知的な粘り強さが内容を進化させていった最大のドライブになったのでした。

こんにちは。ビジネス出版部のからまるです。

先週の金曜夜は本当に久々に会った昔の友人と痛飲してしまいました。ビール→日本酒→シャンパン→ウィスキー→焼酎。これではたしかにやり過ぎです。

どうしてそんなことになったのかというと、その友人は最近、「2ちゃんねる」で仕事の方法を批判され、そんなタイプではないと思っていたのですが、けっこうメゲていたのです。そのスレッドを読むと、付き合いが深かったと思われる人が相次いで書き込んでいるので、そこまで落ち込むのも無理のないことだと思いました。

「2ちゃんねる」はともかくとして、書評系のウェブサイトでの反応を気にする著者の方はどんどん増えていますね。とくにアマゾンのレビューを見ている方が多い。「なんで自分の本が星2つなんだ」と怒る方もいらっしゃるようです。

でも、編集者から見ると、星が多いか少ないかよりも、反応が熱いかどうかのほうが重要です。無視されるのがいちばんツライんです。今年の春、PHP研究所さんのトリプル・ミリオンセラー『女性の品格』(坂東眞理子・著)の担当編集者さんが、講演でこんなことを言っていたそうです。

 

「アマゾンで『おもしろくなかった』と書かれるような本じゃないと売れないんです。著者さんにとってはツライところなんですが」

 

からまるはミリオンセラーなんて到底出せませんが、わかります、これ。

こんにちは。ビジネス出版部のからまるです。

内藤忍さんのブログに書かれているように、来週水曜発売の『内藤忍の「好き」を極める仕事術』にはさまざまな方々にご登場いただいたり、支援をいただいたりしています。

そのお一人が、これまた来週、講談社からお金持ちになるマネー本厳選50冊』が出る水野俊哉さん(光文社ペーパーバックスの『成功本50冊「勝ち抜け」案内』が大ヒットしました)。タイトルを考えあぐねていたときに参考意見をもらおうと、水野さん内藤さんからまるの3人でランチをしたことがあるんです。

 

「ビジネス書もこれからはエンタメしないとダメですよ」

 

という指摘をそこでズバリ受けて、たしかに水野ちがいの敬也さんの『夢をかなえるゾウ』を読むと、ビジネスだ自己啓発だといってがちがち真面目に書けばいいというものではないな、と思ったものです。その節はどうもありがとうございました!

また、このブログでは『裸でも生きる』の著者としておなじみのマザーハウス社長、山口絵理子さんのこともページを割いて書かれています。

これは、もとは言えば、『裸でも生きる』が校了になった頃、本が出たときブログで紹介してもらえないか、という下心から、からまるが内藤さんにゲラを送ったのがきっかけ。内藤さんは多忙にもかかわらず、あまりの面白さにあっという間に読了したそうで、速攻で「ゲラ一気に読了しました」という感想を書いて送ってくれたのです。

しかもその後、ブログで紹介するだけでなくて具体的に何かしたいというので、それならと、からまるの仲介で会ってもらったりもしたのです。本でできる人の輪というのは、気づかされることが多くて奥が深いです。

こんにちは。ビジネス出版部のからまるです。

ビジネス出版部が出す本のほとんどは、一般的に「単行本」と言われる四六版(しろくばん)というサイズで、版元によって微妙な違いはあるようですが、講談社の場合、上下(天地)が188ミリ、左右(小口)が128ミリと決まっています。

12月に出すナイショ3兄弟の三男の本は、この左右を縮めて120ミリにしてみたんです。先日、束見本といって、実際の本のサイズとページ数、造本を白紙で作ったもの(白紙なので日記帳やノートに使えそう)を製本所さんに作ってもらったのです。これがじつにいい感じなんですよ!

たった8ミリ削っただけなのに、あら不思議、手の中にすっぽりなじむんです。

128ミリだと、背と小口(背と反対側)を指ではさんで持つと、ピアノなど鍵盤楽器を弾く感覚でいうと親指と薬指、小指を思い切り開かないと和音で弾けない感じですが、120ミリだと、すっきり無理なく弾ける感じ。

もちろんこれはからまるの発明ではなく、PHP研究所さんが茂木健一郎さんの『脳を活かす勉強法』で採用しているサイズなのです。左右120ミリだと、文字のサイズが14級なら13行でちょうど読みやすい行間になります(じっさい、茂木さんの本はそうなっています)。

余分な紙が出るので、ひょっとしたら環境にはやさしくないのかもしれませんが、人間の手にはやさしそうです。

こんにちは。ビジネス出版部のからまるです。

社長さんが本を書くときとは、どんなときなんだろう。今日、打ち合わせをしたメンバーで話題になりました。

ビジネス書には社長さんの本というジャンルがあります。古くは松下幸之助さんや本田宗一郎さんの本が著名ですね。最近でも、ベンチャーで成功した経営哲学を語ったり、ユニークな管理ノウハウを公開したり、多忙な時間を巧みに使いこなす仕事術を教えてくれたり、面白い本がたくさんあります。

そうかと思うと、本当に本人の考えなの?と疑ってしまうようなものも、大自慢大会なのでは?と興ざめするものも混じっていますよね。どんなジャンルでもそうですが、玉石混淆です。

では、すぐれた社長さん本の定義は? それは、多様な人が共有できるコンテンツを持っていることではないか、というのが打ち合わせの場の結論となりました。自慢ではなく、多くの人のために、その人が使命として語らざるを得ないコンテンツなのかどうか。

なるほど。からまるたちが執筆依頼をしたくなる社長さんは、たしかに何かミッションを担っているところがありますね。

こんにちは。ビジネス出版部のからまるです。

今日11月4日はアメリカでは大統領選挙ですね。まったく私事ですが、からまるの誕生日でもあります。

アメリカ大統領選は11月の第一月曜日の翌日の火曜日に行うと決まっているので、何度かに1回はこうして誕生日と重なるわけですが、でもだからといって何もないです(ー'`;

282101-2.gifのサムネール画像今週のビジネス出版部は新刊ラッシュ。がぶりんが献本作業に追われています。

明日は、月刊誌「ファクタ」の阿部重夫編集長に鍛えられたというジャーナリスト山崎潤一郎さんの『ケータイ料金は半額になる!』

 明後日は、先日タイトルについてお話ししたコミュニケーション・トレーナーのドン・ガボーさんの『一瞬で相手の心を開かせ超会話術』(この本は翻訳書なのですが、ビジネス出版部がオファーしたオリジナル・テキストです)と、これも先日セミナーのお知らせをした清水勝彦さんの『失敗から「学んだつもり」の経営』の2冊。

そして8日には、障害者専門の就職サポートと人材紹介というユニークな構想を事業化したジョイコンサルティング社長の木村志義さんの『世界一の障害者ライフサポーター』が出ます。

ベストセラー・レースに出馬する本は、どれ?

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