karamaru: 2010年12月アーカイブ
こんにちは。講談社BIZのからまるです。
12月15日に丸善丸の内本店で開催するトークイベント「未来の本 本のミライ」の式次第の打ち合わせを西田宗千佳さん&エンターブレインさんとしてきました。
まず最初に、西田さんが「電子書籍元年」ってどうだったの?というお話をします。ちょうど発売されたばかりのソニーとシャープのリーダーをお見せし、では現場はどんな試みをしたのかを紹介しつつ、リリース間近の吉本佳生さん『マクドナルドはなぜケータイで安売りを始めたのか?』電子版に振っていただきます。
吉本さんのプレゼンは楽しんでもえらると思いますよ。技術者の自己満足(失礼!)ではなく読者から見て楽しめるものを作りたいという著者の力が技術的解決を促してきたホットな実例なのです。
自分で片端から見ていて思ったのですが、時計に喩えれば、編集者は時計の文字盤しか見えません。技術者がどんなに時計の裏側でこんなにすごいことをやったんですよ!と言っても、裏側が見えない編者者はそれを読者に伝えることができません。著者や編集者がおもしろがって、かつ義務感にかられて「もっときれいに、もっと使いやすく、もっと楽しそうなものを作ってよ!」と技術者の方にハッパをかけてこそ、電子書籍の未来をおもしろくできると思いました。
じつは、途中で何度か「この電子書籍はもうできないかもしれない」と吉本さんは諦めかけたのです。PDFファイルの作成まで全部吉本さん自ら制作されたのに、それを捨ててしまおうとまで思った理由とは何だったのでしょうか? そのナマの実例をご紹介いたします。
二番目のプレゼンは、講談社一の名物編集者であり、からまるが尊敬する先輩編集者である戸塚隆さんにお願いしました。からまるが昔、「フットボールニッポン」というサッカー雑誌に在籍していたときの上司でもありまして、インターネット創成の頃から雑誌や本のデジタル化に携わってきた、講談社の電子書籍フロントランナーなのです。
2006年に無料ケイタイサッカーサイト「ゲキサカ」を創刊して、いまやこの分野でナンバーワンの会員数を誇るサイトにまで成長させました。今年は「中田英寿 電子版 2010南アフリカワールドカップ総集編」という、文字通り業界最先端の電子雑誌をプロデュースしました。サッカーマスコミ界では、ワールドカップ開幕前まで「唯一の岡田派」と呼ばれるほど岡田武史監督を知り尽くした人でもあります(ワールドカップ後のマスコミは手のひらを返したように岡田さん賛美に回りましたが)。
著者の挑戦、編集者の挑戦。それぞれのプレゼンに対して、西田さんと質疑応答が行われます。そして、プレゼン終了後に西田さんがまとめの講演をします。来年から電子書籍はどうなるのか、どんな可能性があり、どんなビジネスチャンスがあるのか、たっぷり聞けそうです。
最後にはもちろん質疑応答の時間を取っていますので、みなさんぜひご参加ください!
こんにちは。講談社BIZのからまるです。
いまもっともアツイITジャーナリスト西田宗千佳さんがご自身のブログに新刊『電子書籍革命の真実 未来の本 本のミライ』の紹介をしていらっしゃいます↓↓
――今年3月発刊の「iPad vs. キンドル」の続編(姉妹編)になります。
実のところ、前著を書いている最中からこの本の執筆は予定していたものです。
ですから取材はずっと続けてきましたし、内容の検討も行っていました。
自分にとって意外だったのは、それが「年内」になったことです。
そのくらいこの業界の動きが大きく、このタイミングが重要だった、という風にお考えください。
本書にはいくつかの特徴があります。
第一の特徴は「キーパースンを可能な限り取材させていただいた」という点です。
もちろん、泣く泣く取材をあきらめた部分や、取材のOKが出なかった方もいらっしゃいましたが、以下のリストにある方々をカバーし、その生の声を収録できたのは、この時期としてはベストに近いかと考えています。
・野口不二夫氏をはじめとした、ソニー/電子書籍事業関係者
・大畠昌巳氏をはじめとした、シャープ/電子書籍事業関係者
・大沢在昌(作家)
・福井晴敏(作家)
・吉本佳生(エコノミスト・作家)
・角川歴彦(角川GHD 会長)
・大湊 満(凸版印刷 常務取締役)
・北島元治(大日本印刷 常務取締役)
・樋口清一(日本書籍出版協会 事務局長)
・細島三喜(日本電子書籍出版社協会 事務局長)
・牛口順二(紀伊國屋書店 営業総本部 営業推進本部 本部長 理事)
・八田亮一(日本経済新聞社 デジタル編成局編成部 兼 編集局 電子新聞編集本部 次長)
・今泉憲志(ダイヤモンド社 書籍編集局 局長)
・吉沢新一(講談社 ライツ事務局デジタルメディア推進部 部長)
・植村八潮(東京電機大学出版局 局長)
・倉持太一(Webooks 社長)――
まさに「電子書籍元年の総括」にふさわしい内容ではありませんか。
それで、電子書籍の最前線キーパーソンをここまで徹底取材した西田宗千佳さん、作家の挑戦として電子書籍を手作りした吉本佳生さん、編集者の挑戦として講談社で中田英寿W杯ガイド電子版プロデュースなど実績多数の戸塚隆によるコラボイベント「未来の本 本のミライ」を12月15日夜丸善丸の内本店3階で開催します。
お待ちしております<(_ _)>
こんにちは。講談社BIZのからまるです。
『マクドナルドはなぜケータイで安売りを始めたのか?』電子版のアップル社への登録申請が、ようやく今日できました!
いやー大変だった。といっても組み版もプログラムもまったくわからないからまるは片端でふんふん聞いているだけみたいなものだったのですが、それでも大変でしたから、実際に制作に携わった社内外の人たちはすごく大変だったと思います。
また、著者・吉本佳生さんのクオリティにかける熱心さに制作スタッフ一同が背中を押されて、すごくいい開発ができたのだとも思います。みなさん、お疲れやまでした!
そんな折りの本日、メディアの取材がありまして、吉本さんにインタビューに応じていただきました。写真はその模様で、完成版電子書籍をiPadで説明しているところです。インタビュアーさんからは、
「現在の電子書籍状況に対する作家からの挑戦」
という評価をいただきました! 本当にそうだと思いますよ。
まだ実際にお見せできないのが残念なのですが、来週15日の19時から丸善の丸の内本店でITジャーナリストの西田宗千佳さんといっしょに開催するトークイベントでじっくりご覧いただきます。詳細はこちらから。
こんにちは。講談社BIZのからまるです。
今日の打ち合わせ資料に、日本周辺がわかる地図が必要になりまして。。地図といえばやっぱり、神保町の三省堂書店本店さんの一階ですね。
地図を買うなんて久しぶりです。たまたま売り場にいらした店員さんに教えてもらい、国土地理院の9色刷り!の日本全図(海洋の国境がほぼ入ったもの)と、中国で2001年に発行され、2007年に改訂されている中国全土の行政地図を入手しました。
改めてしげしげと地図を見ると、海洋上にはたしかにあいまいな国境線しか引かれていません。中国発行の地図では、南沙諸島が浮かぶ南シナ海のところには太々と国境線が書き込まれているのですが、東シナ海の尖閣諸島あたりには国境線らしい国境線が見あたらないのがおもしろいですね。
これ以上書くと、からまるが何を企んでいるのかバレそうなのでやめときますが、今日の打ち合わせで著者の方が「正月休みが空いているので、この間に原稿ができますよ!」とおっしゃったのは、空耳ではないはずです。
こんにちは。講談社BIZのからまるです。
まだからまるが駆け出しだった頃の上司は、業界ではベストセラーメーカーとして有名な書籍編集者でした。いろいろと驚くようなところがたくさんある人でしたが、その中の一つは、彼が新刊書をまったく読もうとしないことでした。一度、勇気をふるって訊いたことがあるんです。
「どうして本を読まないんですか?」(←なんかすごい質問ではあるな)
すると、、
「オレはね、もう読むべき本は全部読んだの。いまの新刊書はぜーんぶ、昔出た本と同じ。昔売れた本も、いま売れている本も、本質は同じ」
( ̄□ ̄;)
まだ40代半ばなのに。ゴーイン。ゴーイングマイウェイ。
......と最初に聞いたときは思ったものです。でも今になってみると、たしかにそうかも!と思うときがあります。だからといって新刊書を読まなくていい理由にはならないでしょうが。
もう一つ、この元上司の口癖は、、
「読者は唯一、おもしろい本しか読まない。けれど、おもしろさには、いろいろある。知的なおもしろさ、エンタメのおもしろさ、などなどとね」
今年のベストセラーを振り返ると、これもたしかに言えています。『もしドラ』は誰でもそうだとうなずけると思いますが、『これからの「正義」の話をしよう』だって、NHKで放送されたエキサイティングな授業の映像があるから、つまり政治哲学を一つのエンタテイメントに昇華させたからモンスターブックになったのだと思います。
こんにちは。講談社BIZのからまるです。
吉本佳生さんの『マクドナルドはなぜケータイで安売りを始めたのか?』電子版がいま本当に最後の佳境に入っています。この最終段階にいたって、先々週からまるがつらつら書いてきた方式はすべて覆り(なのであのエントリはいまはまったく無意味に!)、いま想像できるもっともクオリティの高い電子書籍になりそうですよ!
吉本さんが執念を燃やしてアプリの完成度にこだわった結果、技術陣がひじょうにすぐれもののソリューションを出してくれました。なんとその方式は、つい一昨日から提供が始まったばかり。つまり一週間早くても、一週間遅くても、このクオリティを実現できなかったわけです。『マクドナルドはなぜケータイで安売りを始めたのか?』電子版は、その方式を使用したバージンタイトルになるのです。
やっぱりこの世界は日進月歩ですね。もちろんそれは、一週間後にもっといいソリューションを持つビューワが登場するかもしれないという意味でもあります。動きの速さと業界のぴちぴちした若さを実感しています。
どんなすごい方式なのか。それはまだ発表ないんです。12月15日の19時に丸善丸の内本店で行うトークイベント「未来の本 本のミライ」でていねいに吉本さんがプレゼンしてくれますので、自分でも電子書籍で何か作りたい、あるいは出版ビジネスを始めたいと思っている方、ヒント満載ですので、ぜひご参加ください。
くわしい情報はこちらです!
昨日は『苫米地英人の夢が勝手にかなう手帳』アプリの宣伝を苫米地さんにお願いして、会員制サイト「CLUB TOMABECHI」で収録してもらいました。
写真はそのときの様子。
この写真だけでは何が何だかわかりませんので、アプリのベータテスターさんになってくださる方を「CLUB TOMABECHI」で募集する予定になっています。くわしい応募方法は、そのサイトで御連絡します。