karamaru: 2011年2月アーカイブ

こんにちは、からまるです。

昨日は春の陽気だったのに、今日は雪。2月も今日で終わりです。

2月27日土曜日の朝日新聞の社説は「二・二六事件と財政 高橋是清に何を学ぶか」でした。1936年のその日から昨日でちょうど75年でした。社説はもっぱら高橋蔵相が財政支出を拡大させる軍部の前にたちはだかるところに光を当てていました。「いくら軍艦ができても、これを動かす(経済)力がなければ役に立たぬ。国防の程度は国民の財力に耐えるものでなければならない」と。

2006年の4月に出した竹森俊平さんの『世界デフレは三度来る』は、もっと大きなパースペクティブで高橋財政の当時の意味と今日的意味を描き出したもの。もうすぐ5年経ちますが、何度でも吟味に値する本だと自負しています。

高橋が主人公になっているのは、この大部な上下本の上巻第二部。高橋惨殺の場面で本は閉じられています。

ちなみにケインズの『一般理論』が刊行されたのも、その年のこの月だったそうです。
こんにちは、からまるです。

いま進めている新企画の参考資料として『ノストラダムスの大予言』(五島勉著、祥伝社ノン・ブックス刊)を読み返しました。初版は1973年の秋、いま手元にあるのは1991年冬発行の441刷(!)です。

からまるも子供の頃に読みました。わくわくしながらページを繰った記憶が今でも鮮明です。結局、1999年7月に人類は滅亡しなかったわけですが、この本で滅亡の原因として予想されている核戦争や超大気汚染の恐怖をリアルに感じていた子供時代でしたね。

核戦争は東側陣営の財政破綻や冷戦の崩壊によって、超大気汚染は環境技術の進化によって当時の危機的状況を回避しました。自動車がない時代に「car」という名前の乗り物ができるとまで予言できた人が、どうして環境技術を予言できないのかと、ツッコミどころは山ほどあります。しかし、この本はじつにベストセラーらしいベストセラーだと改めて思いました。

16世紀フランスで書かれた謎の人物による謎の本に秘密めいた4行詩という素材の良さ。週刊誌で活躍した達筆のルポライターの五島勉さんの手による、ノストラダムスとアンリ二世らフランス宮廷人たちとの見てきたような生き生きした会話や巧みな説得力。すべてが人類滅亡という最強のストーリーを補強しています。しかも推薦者が森村誠一さんと落合恵子さん。これで売れないわけがありません。じつに参考になったのでした(って、どんな本になるんだ?)
こんにちは、からまるです。女優メソッド.pngのサムネール画像

毎晩飲んだくれていると誤解されそうですね。昨晩は今月初めに『たった1秒で愛される 女優メソッド』を出したおかざきななさんの打ち上げのため、おかざきさん、担当ののりたま、ヘアメイクさんやカメラマンさんなど総勢6人で呑み会を開いたのです。場所は週刊誌「フライデー」でB級グルメ焼肉連載の撮影を1年間担当したカメラマンさんが「都内でベスト5に入る」と太鼓判をおした中目黒の焼肉屋さんでした。たしかに滅法うまかった!

『女優メソッド』にもたくさん書かれている恋愛成功テクの話などで大盛り上がりだったのですが、何と言ってもいちばん盛り上がったのが「スプーン曲げ」。

じつは、2月4日におかざきさんの出版記念パーティーが行われ、そこにスペシャルゲストで登場したのが超能力タレントのDiaGoさんでした。間近でスプーン曲げやフォークの先端をぐにゃぐにゃに曲げるワザを披露してくれて、そのあまりの凄さに唖然とするとともに、「どうせネタがあるんだろ」と心の底では疑っていたのです。

その話を正直におかざきさんに振ったところ、「あれにはネタがない」とおっしゃる。教えてもらってご自分でも少しできるようになったそうなのです。「スプーン曲げは練習すれば誰でもできます」。

それなら一度、みんなでやってみよう!という酔っぱらい集団ならではの展開になり、カメラマンさんを除く5人がいっせいにテープルの上でめいめい雑炊を食べていた大きくて頑丈なスプーンを手に取り、親指と人差し指で柄を持ってゆらゆら揺らし始めます。周囲のお客からは怪しい新興宗教団体と見られ、そざかし不気味がられたかと思います。まあ全員すでに酔っぱらってますから気にもしませんでしたが。

おかざきさんがおっしゃるには、まずスプーンを持っているうちに柔らかくなってくる感触を捉えること、そしてその瞬間、心のリミッターをはずし、えいっと曲げることなのだそうです。そして、「あ、きた」と呟いたかと思うと。。


うそ。


一気にスプーンの先端を持って折り曲げます。本当にぐにゃっと180度近く先端が裏返ったのです(カメラマンさんがその一部始終をデジカメのビデオで撮影しました)。おかざきさんは平然としています。もちろんからまるはいくらやっても、目一杯力を入れてもびくともしない。

どうしたらできるのか? 「心のリミッター」というのがよくわかりませんが、たぶんできる人にとってはそうとしか言えない感触なのでしょう。気を取り直して、時間をおいて残りの4人でもう再チャレンジします。すると、、


おいおい!!?


ヘアメイクスタイリストさん(32歳、男子)が、ぐにゃっと曲げたのです。本当にぐにゃっと!!

だって、このスタイリストさん、どこからどう見ても普通の好青年(独身)で、見るからに超能力なんて持っていないし、力だって大したことないのに、それでも曲げたんですよ。曲がったスプーンを見ると、てこの原理では到底曲げられない位置で曲がっていることもよくわかります。

一同呆然としている中、「あ、わかりましたよ。心のリミッターをはずすってことが」と言うのです。「あんまり簡単に曲がり過ぎるので、お店の人に悪いと思って、途中で止めたんです。これからは何度でもできますよ」。

こうしてまた一人、新たなエスパーが誕生しました。これからもっと腕を磨いてショーをやろうかと妄想中です。からまるも負けてはいられません!
こんにちは、からまるです。

昨晩も新企画の相談で別の著者の方と打ち合わせ(痛飲はしてませんよ)。おもしろくて楽しくて、しかも世の中の女子たちを救うための本になると思います。

さて、その方はしょっちゅう世界中に出張していまして、金融関係の人脈もすごい。米国の金融人脈と言えば、すぐに思い浮かぶのはユダヤ人ですね。そしてユダヤ人と聞いてすぐに思い浮かぶのは「陰謀」ではないでしょうか(失礼。でもこの後を読んでください)。しかしその方に言わせると、世界中のありとあらゆる人がありとあらゆる陰謀を企てているので、べつに「ユダヤ人の陰謀」が陰謀の専売特許であるはずがないのだそうです(そりゃそうですよね)。

たとえば、「華僑の陰謀」。

あり得ますよね。

「ロシア人の陰謀」。

これも恐そうだ。

「ブラジル人の陰謀」。

イメージとちがうぶん、不気味ですね。

「インド人の陰謀」。

数学的なんでしょうか。

では、これはどうでしょう?

「日本人の陰謀」。

迫力ない......。個性もない......。「ギリヤーク人の陰謀」のほうがまだよさそうですね。
こんにちは、からまるです。

昨晩遅く、旧知のノンフィクション作家さんと出版業界の悩ましい問題のために痛飲してしまいました。2月20日の朝日新聞読書面の集中連載記事でも佐野眞一さんが「ノンフィクション冬の時代」に言及されています。実際に、膨大に時間と知的エネルギーを費やし、立派なノンフィクション作品を書いても、発表の機会がない。うまく本になっても、なかなか売れない。

もちろん、からまるも編集者の端くれなので、そういう事態に面と向かい、打開していかないといけません。どうしたらいいのか、途方に暮れるまま終電時間になったのでした。

この問題は中途半端に簡単には書けないですね。もっと考えをまとめてから、というか実績が見えてから、改めて。
こんにちは、からまるです。

19日と20日、からまるは午後から自宅でテレビの前に張り付いておりました。欧州サッカーとフィギュアスケートを見たいためだけに毎月1500円払って加入しているJSports PlusでISUのフィギュアスケート四大陸選手権の男女シングルをライブ放送していたからです。
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結果はもうご存じの通り。安藤美姫選手のショートプログラムとフリースケーティングのあまりの美しさにからまるは唖然としてしまいました。技術で押すのではなく全体の流れの良さや優雅さ、音楽との一体性で秀でた演技は、水が滴るようになどと表現されることがよくありますが、そんな言葉では描写出来ない見事さでした。それなのに技術面でしっかり加点を獲得して、かつマイナスがない。ショートプログラムなんて規定時間があっという間に終わったように思えましたね。

ショートでもフリーでも1位の完全優勝で、合計得点の201.34は昨年のバンクーバー五輪の上位3人(キム・ヨナ、浅田真央、ジョアニー・ロシェット)に次ぐ歴代4位の成績でした。キス・アンド・クライでこの高得点を聞いても、安藤選手もコーチのニコライ・モロゾフさんも冷静でした。きっと世界選手権に照準を合わせた手応えを得たのでしょう!

この大会、男子も女子も金銀となったわけですが、男子ショートプログラムで米国のジェレミー・アボット選手の演技が始まる直前の実況女性アナの発言をからまるは聞き逃しませんでした。それはこんな発言でした。

「本来ならこの大会にいるはずがない選手です」

もちろんアボット選手を最大限にリスペクトしているのですが(その逆ではなく)、はからずもこの四大陸選手権のという大会の位置付けについて本音をうっかり言ってしまったようです。斯界の大御所である樋口豊さんが「世界選手権の調整をするための大会でもありますね」とフォローしたので、この女性アナもさぞかしほっとしたのではないでしょうか。

しかし、3月末の世界選手権では、男子も女子も日本人選手に対抗できる欧州の選手はいまのところ見あたらず、男子ではカナダのエース、女子ではキム・ヨナ選手くらいでしょうし、女子については米国は世界選手権出場選手を送り込んで来ましたから、この大会は立派に世界水準だったのではないでしょうか。
こんにちは、からまるです。

最近あんまり新刊がないもので、新刊書にまつわるエピソードをエントリにできない日々が続いております。もちろん、ただぼうっとしているわけではありません(社内ではそう見えるかもしれませんが)。新刊のための資料読みをしているのです。

からまるは編集という仕事をしているくせに、本を読むスピードが人より遅いもので、デスクには資料として読むべきものが文字通りうずたかく積まれているのですが、いっこうにそれが減りません。いつになったら終わるのやら。

何も証拠がないので信じてもらえないでしょうが、この6月からは怒濤の刊行点数になります。いまの資料読みの日々はその嵐の準備。ついでにからまるも賢くなればいいのですが。。

ではまた来週♪

こんにちは、からまるです。

国会_再びねじれ餅_写真(18).JPGからまるの周囲にいる変人の一人が国会マニア。どうしてそんなものに興味があるのか謎なのですが、小学生の社会科見学ではあるまいし、国会見学ツアーに行ったりしているのです。

そんな変わり者から、いま国会で売っているお土産報告が届きました。総理大臣や人気議員をゆるキャラ化したお菓子は以前からよく知られています。いまの菅総理のお菓子は「KAN!一発ッ!珈琲まんじゅう!」というらしいのですが、なんかお菓子でも人気が出そうにないですね。

人気議員代表はなんといっても小泉進次郎さんです。「進ちゃんの熱いハート」というチョコレートや「甘いマスクのパッケージの中にピリッと辛いカレーせんべい」という「進め!進次郎くん」があるそうです。

まあこのへんは洒落じゃないですか。でもおいおいと思ったのが写真の「再び ねじれ餅」という自民党お菓子です。パッケージのキャッチコピーは「みんなでねじれ!これからもっと!」。ねじれ国家をおちょくっているわけですが、政治の動かなさにイライラしている人たちにとっては、これはちょっと洒落にならないんじゃないでしょうかね。

こんにちは、からまるです。

日々飲んだくれているからまると違って、みなさん忙しそうです。ふと見渡してみますと、編集部から人が減り、本が売れないと嘆きつつ、仕事量は減るどころか人が減ったぶんの仕事を肩代わりすることになって増える一方です。

これはどこでも見られる現象で、会社務めをしていて「最近仕事が楽になった」と言う人にお目に掛かったことがありません。ある人は歯医者の友人がいるらしく、そのお医者さんは、「以前は平日の午後に会社を抜けて治療に通うサラリーマンが多かったけれど、いまそんな人はいないね」と言っていたそうです。たしかに近所のお医者さんは午後を休診にして夕方から夜にかけてやっているところが多いですね。

時がまだ20世紀の頃は、からまるも午後のんびり歯医者に行ったり、近くにある椿山荘でお茶を飲んだりしていました。でも今、そんなこと考えられません。エジプトでは時がまだ20世紀の頃は考えられなかったタイプの政権崩壊が起きましたが、周囲の騒ぎ方はおとなしい。もしこれが冷戦時代でしたら、すぐにも中東戦争危機などが取り沙汰され、原油供給はどうなる、海運価格が暴騰するんじゃないかと大騒ぎになっていたような気がするのですが、そんなことを想像するのはからまるの頭の中がまだ20世紀だからでしょうか。

そんなことを口角から泡を飛ばして話していたら、ある人からあっさり言われてしまいました。

「からまるさん、世界で革命が起きようと、みんなビジネスで忙しいんです」
こんにちは、からまるです。勝つまで戦う表紙.jpgのサムネール画像のサムネール画像のサムネール画像のサムネール画像のサムネール画像

もろ宣伝じゃん!と言われそうですが、でもこればっかりは書かざるを得ないなあ......というのが、今朝ついに都知事選への出馬を明らかにしたワタミ会長の渡邉美樹さんのことです。

一昨年の7月末に出した渡邉さんの『勝つまで戦う――渡邉美樹の超常思考』は、渡邉さんの本としては比較的新しいだけでなく、新書版ながら280ページにわたってぎっしり熱い言葉が詰まっていて、とくに第一章「政治を変革する思考法」は、渡邉さんがほとんど初めて政治に対する考え方を本にまとめたものなのです。

もちろん国政について書かれているので、たとえば「あなたは日本という国の株主です」という項目もあるのですが、この「日本」を「東京」に読み替えてもらっても、じゅうぶん渡邉さんの政治への考え方、取り組む姿勢を知ることができると思います。

もしこれをご覧になっている書店様がいらっしゃいましたら、今ならご注文のチャンスです。現在5刷まできているベストセラーです!
こんにちは、からまるです。
マクなぜオビあり.jpgのサムネール画像のサムネール画像

こんなこともあるんですね。

本日発売の「プレジデント」3月7日号には、先月、講談社に取材に来てくれた「プレジデント」編集部による『マクドナルドはなぜケータイで安売りを始めたのか?』の吉本佳生さんのインタビューが掲載されているのですが、なんと。

そのすぐ2ページ前には、12月に丸善でいっしょにトークイベント「未来の本 本のミライ」に参加してくれたジャーナリストの西田宗千佳さんの『電子書籍革命の真実――未来の本 本のミライ』(エンターブレイン刊)の書評が載っているんです。こちらはもちろん、まったく知りませんでした。ホントに偶然。シンクロニシティですね。

また、本日編集部に届いた月刊誌「宣伝会議」最新号の2月15日号の特集「増加するスマート消費」には、吉本さんが共同購入クーポンについて書かれた文章が掲載されています。本日は吉本デーでした!

こんにちは、からまるです。

一昨年に創設された「ビジネス書大賞Biz-Tai」。その2010年度は一昨年に『ブラック・スワン』(ナシーム・ニコラス・タレブ、ダイヤモンド社刊)を大賞に選んで授賞式を行って締めくくりました。今年はどうするのかなと思っていたのですが、2010年12月までに刊行された本を対象に行うことになったそうです。

からまるもノミネート作品を3冊推薦するんですが、例年通り偏った読書をしているので激しく迷いますね。正確にいうと、2冊まではすんなり決まったんです。でもあと1冊をどれにするか、なかなか決まらなくて。。

実行委員会事務局を務めていらっしゃるディスカヴァー・トゥエンティワンの方が書店売り上げデータを基に参考資料として作成した、今回対象となる2009年11月から2010年12月に出たビジネス書売上上位560冊(新書を除く)を見ても、ちょっとピンと来ない感じがしています。多彩な本が並んでいますが、どれも2010年の空気を表すにはいささか力不足な感じがするのです。

理由の一つは、新書を除いているためでしょう。ビジネス書ジャンルで新書に好著が輩出したのが2010年の特徴だったような気がしますね。それはからまるも迷わずノミネートしたアノ本があるせいかもしれません。

他の理由は、2010年の空気が政権交代に対する深い失望感に彩られていて、その喪失感、無力感があるせいだと思います。もちろんポジティブな出来事もたくさんありました。ツイッターやスマートフォンの普及もその一つ。関連書がたくさん出ましたし、からまるも読みました。でも2010年に爆発的に起きた新しい潮流ではありません。同じ劇の最終幕を見ていたのが昨年だったのかもしれません。

あと1冊。同じ劇の最終幕。だったらこれかな? ビジネス書でなくてもいいかなあ?

こんにちは、からまるです。

今日の夕刻、からまるは品川駅港南口にあるストリングスホテルのカフェラウンジにいました。けっこう気に入っているんですよ。吹き抜け空間がすごく広く、それなのに調光が繊細になされていて、とても落ち着けるのです。あまり知られていない場所なのか、人も少ない。静かに話せます。

ここでお待ちしていた人物は、以前から存じ上げているのですが、今まで本を出す仕事をご一緒したことはなく、たまーに呑み会をしていろいろと教えを乞うている方なのです。かなり謎めいた経歴を持ち、謎めいたお仕事をされていて、からまるはいまだに名刺を見せてもらったことがないくらいなのです。

夕刻だからといってホテルのラウンジで優雅にシャンパングラスなんぞを傾けていたわけではありません。歴とした打ち合わせです。何せ、ものすごい原稿ができてきたのです。一昨晩にメールで受け取った200ページ分の原稿を昨日、その謎めいた内容に呆気にとられながら一日で読み、打ち合わせを希望したところ、すぐにでもということで本日となったのでした。

これ本当にすごいです。どうすごいかをこの段階であんまり早く言ってしまうと、おそらく死者たちが許してくれないでしょう。そういう原稿です。言い換えると、ばらばらになった人類の記憶をまとめ直したような、そういう原稿です。

打ち合わせが終わって会計を済ませ、エレベーターホールからほの暗いカフェラウンジを臨むと、そこはまるで虚の世界のように見えました。からまるも少し違う世界に移ることを回避できなかったのかもしれません。『1Q84』の青豆さんのように。

こんにちは、からまるです。サードジョブオビつき.jpg

明後日、『サードジョブ 公務員でも会社員でもない第3の就職ガイド』を発売します。前任者からの引き継ぎ仕事なので、サクサク進むかと思ったのですが、制作過程でいろいろありまして。。とくに民主党が「事業仕分け」で独立行政法人が扱う事業の廃止や縮減をつぎつぎと打ち出したことで、それまでかなりのページを占めていた独立行政法人の紹介記事の見送りに追い込まれてしまいました。

じつは、このとき企画中止を考えたのです。「サードジョブ」というのは、著者の上田信一郎さんの造語で、民間企業でもなく役所でもない組織のことを念頭に置いていたのですが、そういう組織は同時に役所からの天下り問題と無縁ではいられません。就職ガイドといっても事実上、コネで就職が決まるような組織を紹介することになってしまう。この疑問がつねにつきまとっていたので、この機会に止めてしまおう。そう思っていました。

ところが上田さんが熱心で、いろいろ議論した上で、独立行政法人はいっさい掲載しない、天下り問題にはじゅうぶんにページを割いて読者の方に伝えるなどの施策をとって、引き続き進行することになったのです。そうこうしているうちに1年経ち2年経ち、、でこうしてやっと本になった次第です。感慨深い!

装幀は前にも書きましたが水戸部功さんです。いい装幀です。写真の二次元で見るより本の実物で見ると、いつまで見ても飽きません。何気ないけど、じつに2011年らしい感じ。このままA3サイズのポスターにしてもバッチリ決まる。気に入っています。
こんにちは、からまるです。

苫米地英人さんが、勝間和代さんがメインを務める日曜夜8時のBSジャパンの番組「デキビジ」にゲスト出演しました。

苫米地さんとは長いお付き合いですが、日頃の超過激発言や『テレビを見てはいけない』という著書があったり「KeyHoleテレビ」の開発者であったりする経歴から、とてもじゃないけれどテレビで発言していただくのは無理!とテレビ局の人なら考えるのでしょうか、からまるが記憶する限りの直近例は、2008年の4月に始まった水曜夜10時のバラエティ番組「明日使える心理学! テッパンノート」だと思います(ただし苫米地さんの出演は最初の数回だけだった記憶。番組は半年未満で打ち切り。しかし勇気あったなTBS!)。

しかも、勝間和代さんとの対談は、昨年、倉田真由美さんが仲介役となって会員制サイト「CLUB TOMABECHI」で実現したのですが、そのあまりの話の噛み合わなさに、対談ライブが行われた「サイゾー」の会議室で出席者一同凍り付いたという伝説があるほど高いハードル。大丈夫なのか?と思ったのですが。。

二度目のせいか、今度は勝間さんがホスト役のせいか、さすがにスムーズでしたね。といっても、苫米地さんは相手が誰でも話の中身も話す態度も変わりません。これがすごい。たとえてみれば、相手がどんなチームでも自分たちのプレイスタイルを変える必要がないサッカーの強豪チームのようなものでしょうか。

あの番組で披露された自己啓発法、つまり今の自分の延長戦上にはない途方もないゴールを設定し、そのゴール達成のため今やることにリアルな臨場感をもち、エフィカシー(自分はそれができるという感覚)を強化する(そのためにアファメーションを使う)という、スポーツ選手やチームが取り入れているコーチングシステムは、先月リリースした苫米地さん考案のアプリ「夢が勝手にかなう手帳 for iPhone」を使えば誰でもできますよ!
こんにちは、からまるです。

新しい企画の原稿がちょっとだけ来ました。この最初の原稿を読むのがいちばんドキドキする瞬間ですね。何冊本を作っても、それは変わらないし、ここでときめかなかったら仕事変えたほうがいいかもしれません(原稿そのものがシンドイときを除いてw)。

この企画は、これまでからまるが取り組んできた本とはやや毛色が変わっていまして、教育にかかわる本なのです。もっと言うと、頭のいい子供を育てる本でしょうか。

でも、そう聞いてみなさんが想像されるような内容とは真逆だと思います。一見、こんなんでいいのか?と思うほど乱暴極まる方法ばかりなのですが、よくよく読んでみると、たしかにこれは理にかなっていると思える不思議さ意外さ痛快さ。そう、痛快という言葉がいちばん合うかな。

著者はカリスマ先生でもなければ、華麗なる一族でもありません。それどころか......いやいや危険過ぎてこれ以上は語れない!

本当は一刻も早くお見せして、一刻も早く子供たちの勉強や生活習慣を変えてほしいと思う一冊。でも本になるのは6月くらい。待ってて下さい!!
こんにちは、からまるです。

からまるの知り合いで、設立して3年、社長含めて社員3人の会社に税務調査が入ったそうです。たった3人しかいないのに、何を「お土産」にするのやら、お役目ご苦労と思うのですが、当事者の社長にとっては気が気ではありません。税理士さんに立ち会ってもらう臨戦態勢で税務署員の人をお迎えしたそうです。

いらした税務署員はけっこう若い人。これを見て老練な税理士さんは「世間話を続けて仕事の集中力を奪う作戦」に出て、帳簿を見始めようとする税務署員くんの傍らにぴったりついて、やれご出身はどこ、ご家族は元気か、好きな食べ物は何かなどなどと、どうでもいい質問を矢継ぎ早に放ちます。すると税務署員くん、律儀にもいちいち手を止めて答えてくれたんだとか。真面目な方なんですね。

こうして何も仕事させないうちに午前中が終わり、ランチタイムになりました。税務署員くんは外に食事に出かけ、税務署員くんの個人情報をあらかた聞き出してしまった老練な税理士さんと社長は午後は何を訊いて時間を潰すか作戦会議。その結果、野球ネタを振ることになり、午後はやれ好きなチームはどこだ、どんな選手が好きかなどなどと質問し、さすがに質問が尽きるとわざわざ食べるのが面倒くさい落花生を持ってきて、いっしょに食べようと誘いかけ、律儀な税務署員くんが断らないのをいいことに、とうとう夕方まで時間を潰させたそうです。

しかしその間、それなりに税務署員くんも調査で必要な最低限の質問をしてくるわけで、社長はほとんど仕事ができません。なんかみんな時間がもったいないよなあ。

税務調査は二日続きます。明日は何の質問をしようか、個人情報聞き出しで独身であることはわかったから好きな女性のタイプでも訊こうかと、社長は考えているようです。
こんにちは、からまるです。女優メソッド.png

先日ちょっとご紹介したウワサの新刊、旦那様がいるのに彼氏の数が38人、20代にしか見えないのに50歳の女性にして「大人の色気セミナー」主宰者、おかざきななさんの『たった1秒で愛される 女優メソッド』が発売となりました。

なんといってもご本人のインパクトがすごい。ある日、打ち合わせにご来社されたときなどは黒タイトのミニスカートで決めてこられ、周囲で視線がざわついたほどなのです。

女性の方はその極意を本で学んでいただくとして、おかざきさんの「大人の色気セミナー」はどうやらオトコにも門戸を開いているらしく(男の色気セミナー)、細かいところではジャケットの着脱や腕時計の外し方、ネクタイの緩め方まで講座の項目に入っています。なるほどねー、オンナの視線はオトコのそういうところに来るわけね。

しかし、残念ながらからまるは普段、ジャケットを着ませんしネクタイも締めません。腕時計もしないのです。いったいどうやったらオトコの色気の演出ができるんでしょうか(←いや、先輩はしてても無理っすby口悪後輩)。
こんにちは、からまるです。

「今日は誕生日なんすよ。なんかご馳走してくださいよ」

いつも左手を腰に当て右手で先輩を威嚇する口悪後輩が、新年の挨拶も早々、からまるに言います。

「なんで誕生祝いなんてしないといけないのよ」

「なんでって、いつも後輩の世話になってるじゃないすか」

そんな記憶はまるでありませんが、まあちょっとC級の店に行きたい気分でしたので、もつ焼き屋へ繰り出しました。後輩がその店でいちばん高い牛ハラミ焼きを口にくわえながら言うのです。

「先輩、数字出てないすね、数字。いくらかっこいいこと言ってたって数字がすべてじゃないすか」

ここで「数字」というのは担当した本たちの合計部数のこと。それにしても相変わらずおごってもらっておきながらイヤなことを言うヤツです。

「目先の数字は追わないの。そりゃあベストセラーのタイトルをパクって無理矢理出してそれなりに売れてる本もあるけどさ、そんなのダメだろ、やっぱり」

すると口悪後輩はビールをがぶりと飲んだかと思うと、、

「だから先輩はダメなんすよ! タイトルがパクリだなんて文句を言うのは負け犬の遠吠えっすよ!」

「......そんなの、数字の奴隷になるよりはいいだろうが( ̄□ ̄;)

「だからそれも負け犬の遠吠えなんすよ」

「なんでそんなに負け犬負け犬ばっかり言うわけ?」

「このあいだ覚えたんすよ、これ。便利っすね」


(ー'`ー;)


まあたしかに、この口悪後輩はつい最近まで「仏頂面(ぶっちょうづら)」を「部長づら」だと思い込んでいた程度の国語力なのでした。でも、口悪後輩のそそのかしに乗るわけではありませんが、からまるも知っている業界で有名な某若手ベストセラーメーカーは、著者に企画の提案をしに行くときに、国語力の高い言葉を連ねた企画書ではなくて、自分でイラストレーターを使って表紙のダミーを作ってもっていくのだそうです。たしかにこれなら一発でどんな本にしたいか、お互いによくわかる。ダメなら表紙を直せばいい。

それくらい思い切ってやり方を変えないと、これからはむずかしいのかもしれません。と、からまるの思いも財布に中身もまるで想像できない口悪後輩は、ハラミ肉の串焼きをどんどん追加していたのでした。

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