4年越しの企画がついに完成! 佐々木毅さんの『学ぶとはどういうことか』。

|
こんにちは、からまるです。

書籍の完成には時間がかかるものです。もちろん執筆時間が長くかかるからですが、それ以上に、構想時間といって、頭の中に寝かせて発酵させる時間がとても長くかかる場合が多いのです。3月23日に刊行する佐々木毅さんの『学ぶとはどういうことか』もそうでした。

最初にこの案をからまるが考えたのが、2008年の1月のことでした。以前からお仕事でお付き合いをしていた佐々木毅先生を学習院大学の研究室にお訪ねして、「学ぶとは何か」という企画をお考えくださいませんか、とお話ししたのが始まりです。

どうしてそんな昔のことを覚えているかと言いますと、からまるの企画のネタ帳に、その1年後の1月28日に「学ぶとは何か」の構成の大ラフを記しているからです。そして翌日付でからまるは佐々木さんに、その大ラフとともに次のような文面の手紙を出しているのです。

「もう1年前になりますが大学の研究室をお訪ねしていろいろお話を聞かせていただきました。(略)あの折りに私のほうから佐々木先生にご提案した企画について、再度ご検討いただけないかと考えた次第だからです。ご記憶にないとは存じますが、「学ぶとは何か」についてお書きいただけないかとご提案いたしました。
知的衰退を嘆くというのは何も今に始まったことではありませんが、今回の「グローバル・スタンダード」なるものが忽然と崩壊して呆然としているような状況を見ていますと、ここ十数年、あたかも万能かに見えた金融資本主義さえも、歴史に学ぶことがなかった、本質的ではない構造体だったように感じてしまいます。これからはニセモノがはがれてホンモノの時代が来ると最近よく言われますが、では新しいスタンダードを創造するといっても、何をよりどころとするのか、それを見極める力がなければ、また次の新しいニセモノを作り出してしまうだけに終わるのかもしれません。
ことに、この十数年を「グローバル・スタンダード」に対して何疑うことなく仕事をし、(略)「利益と効率」の価値軸で生きてきた者が、これからは分配とか共同体とか、何がキャッチフレーズになるのか私にはわかりませんが、がらりと変わった価値観の中で生き直すのは、かなりの困難があるように感じます。
しかし、その困難は、やはり学ぶことによってしか解決しようがないのだと思います。先生はあの折りに、学ぶとは現実のヒダを知ることだとおっしゃいました。たしかに今がいかなる現実なのかを学ぶ姿勢が身に付かなければ、それを変えるという想像力も、自己も変えられるという想像力も、将来を予測する力も身に付かないのだと考えます」

この手紙で「「グローバル・スタンダード」なるものが忽然と崩壊して呆然としているような状況」というのは、2008年9月のリーマンショックを象徴とする、「100年に一度の危機」と当時のグリーンスパンFRB議長が表現したサブプライムローン破綻をきっかけとする世界的な信用不安でした。その後も何度か佐々木さんと面談を重ねていき、秋にはおおよその構成がおぼろげに見えてきたものの進行は一進一退という感じ。本格的に動き出したのは、昨年の「3.11」をきっかけとしてでした。

このブログ記事について

このページは、karamaruが2012年3月19日 16:20に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「『マントラを掲げよ 信念を戦略に変える力』本日発売!」です。

次のブログ記事は「『マントラを掲げよ 信念を戦略に変える力』はビジネスマンが最前線の戦いに出る前のファンファーレである、と波頭亮さん。」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

カテゴリ

月別 アーカイブ

ウェブページ

Powered by Movable Type 6.2.4