当事者がはじめて公にした電力問題の政府与党非公式会合「3プラス2」。

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こんにちは、からまるです。

昨日のエントリで、仙谷由人さんの『エネルギー・原子力大転換 電力会社、官僚、反原発派との交渉秘録』に記された本当に政治的に微妙な部分を紹介します、と書きましたが、あんまり刊行前からそれをするとネタバレ感が出てしまいますので、抑え気味にします。

本書では、何人かの政治家の方々が重要な登場人物になっています。鳩山さんと菅さんはもちろん、当時、経済産業大臣だった枝野幸男さん、国家戦略大臣だった古川元久さん、そして原発事故担当大臣だった細野豪志さんです。

この3人は、よく新聞や週刊誌などで、仙谷さんが後見役を務めていると書かれます。実際にひじょうに密な関係にあったことは確かです。本書に出てくる中でも重要な協議の場の一つであった電力問題の政府与党非公式会合は、当事者のあいだで「3プラス2」と呼ばれたごとく、枝野さん、古川さん、細野さんの政府側3人と、官邸の齋藤内閣官房副長官、そして党の仙谷さんがメンバーでした。この非公式会合の内容をめぐって、昨年書かれたさまざまな観測記事が、本書によって裏付けられることになると思いますが、野田内閣が発足してからできたこの会合の場では、東電の経営問題、大飯原発再稼働問題、原子力規制委員会発足、そして「2030年代原発ゼロを目指す」という野田内閣の「革新的エネルギー・環境戦略」の骨格作りが行われました。

ところが、この最後の「革新的エネルギー・環境戦略」の骨格作りの場面で、2012年8月下旬、枝野さんと古川さんに対して細野さんと仙谷さんの「温度差」が表面化しました。かねてより早期の脱原発を主張したり勉強したりしていた枝野さんと古川さんが仙谷さんに持ちかけたのは、次のことでした。

「原発ゼロを『3プラス2』で決めようと思うんです」

この発言がどういう意味と背景をもっているかは、本書を読んでいただくしかないのですが、本書でじつは最も政治的に微妙な場面なのだと、からまるは思っています。

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このページは、karamaruが2013年1月16日 12:38に書いたブログ記事です。

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