クレディ・スイス証券元部長の八田さんの脱税容疑には無罪判決が。

|
こんにちは、からまるです。

佐藤真言さんの『粉飾 特捜に狙われた元銀行員の告白』(毎日新聞社)に登場する裁判には、佐藤さんご自身の上告中の事件、朝倉亨さんの上告棄却された事件のほかに、もう一つ、クレディ・スイス証券元外国債券部長の八田隆さんの事件があります。

これは、報酬として海外の証券口座で受け取ったクレディ・スイス・グループの株式とストックオプションの所得を、八田さんが隠して脱税したとする東京国税局査察部の告発を東京地検特捜部が受理して起訴した事件でした。八田さんは脱税の意図をまっこうから否定し、ブログ「#検察なう」で論陣を張ってきました。朝倉さんと佐藤さんの裁判にも傍聴に通っておられ、からまるも名刺交換をしました。

その一審が今年3月1日に開かれ、東京地裁の佐藤弘規裁判官は、検察の主張を退けて八田さんに無罪判決を出しました。本当によかったと思います。ところが佐藤さんが『粉飾』の第五章「奪われた日常」に書いているところによると、200通を越える控訴反対の陳述書が提出されたにもかかわらず、検察は控訴したのだそうです。

この判決については月刊誌「FACTA」4月号がくわしいレポートを掲載しています。それによると、たしかに順序としては査察部が告発したものを検察が受理しているわけですが、じつは検察が「受理するから告発しろ」と促したというのです(p46)。そこに「特捜部が起訴すれば裁判所は間違いなく有罪にする。そのケースを告発しないのは惜しい」と特捜部幹部が安易に考えたのではないかと、レポートの筆者は推測しています。

このブログ記事について

このページは、karamaruが2013年4月 3日 20:09に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「『粉飾』で描かれた事件の裁判は今。」です。

次のブログ記事は「銀行に被害感情がないとしたら、誰のために罰するのか?」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

カテゴリ

月別 アーカイブ

ウェブページ

Powered by Movable Type 6.2.4