銀行に被害感情がないとしたら、誰のために罰するのか?

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こんにちは、からまるです。

引き続き、佐藤真言さんの『粉飾 特捜に狙われた元銀行員の告白』(毎日新聞社)にまつわるお話。

佐藤さんは、粉飾した決算書に騙されて融資を引き出された「被害者」である銀行に、検察がこの粉飾「詐欺」事件を起訴し、その代償としてあがなわれることになるはずの「被害感情」が本当にあったのかどうか、疑問を呈示しています。実際、当該の銀行は、「特捜部から起訴直前の九月下旬に被害届を出すように言われ、渋々提出している」(p239)というのですから驚きです。

また、「朝倉亨さんを救う会」が朝倉さんのために集めた支援金は、本来は銀行に対する返済の一部に充てるのが目的の一つだったのですが、被害者である銀行が、朝倉さんの弁護士にもよくわからない理由で、そのお金を受け取らなかったために、仕方なく「救う会」は供託したのでした。

銀行に被害感情がないのなら、いったい誰のために罰するのでしょうか。国の保証制度という抽象的な存在が被害者なのでしょうか。

昨日書いた八田隆さんの事件でも、検察は東京国税局査察部にわざわざ告発させたと、月刊誌「FACTA」4月号が報じています。事件を作り出すためなら使える手段は何でも使う。何やら似たような構造があるのを感じます。

その「FACTA」4月号の記事は、八田さんに無罪判決を下した佐藤弘規裁判長の判決言い渡し後の説諭を次のように引用しています。

「周りに残ってくれた人のために前を向いて、残りの人生を、しっかり歩んでほしい。私も初心を忘れずに歩んでいきます」

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このページは、karamaruが2013年4月 4日 19:44に書いたブログ記事です。

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