こんにちは、からまるです。
昨夕、講談社ノンフィクション賞の選考会が行われました。先日、お知らせしたように、昨年9月に刊行した石塚健司さんの『四〇〇万企業が哭いている ドキュメント検察が会社を踏み潰した日』が最終候補5作の一つに残っていましたが、残念ながら賞には届きませんでした。
結果連絡をからまるが携帯電話で賞の担当者から受けたのは、ある方と新橋で打ち合わせに入る直前の17時25分頃。編集担当作が最終候補に残りながら受賞に至らなかったのは、昨年に続き2年連続なので、少しは慣れてきましたが、やっぱりショックなものですね。
今年の受賞作は、『アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極』(角幡唯介著、集英社刊)と『謎の独立国家ソマリランド』(高野秀行著、本の雑誌社刊)となりました。角幡さんも高野さんも何冊も著作のある実力者で、当然の受賞だろうと思いますし、奇しくも早稲田大学探検部の先輩後輩の「ダブル受賞」という話題性もあります。
『アグルーカの行方』は、からまるも社内の三次選考で読み、その面白さ、気迫の筆致に唸らされました。北極圏に生息する麝香牛を撃って屠るシーンなど時を忘れて読みふけったものです。『謎の独立国家ソマリランド』を読んだのは四次選考でしたが、そこで描かれるナンチャッテ国家ぶりを読むと、国家のガバナンスが根本的によくわからなくなり、心地よい混乱に陥らせてくれます。