karamaru: 2013年8月アーカイブ

こんにちは、からまるです。

昨日は名古屋に行ってきました。目的は、愛知、岐阜、三重などを地盤にした書店チェーンを持つ三洋堂書店さんの本部に伺い(熱田神宮のすぐそばにあるのです)、書籍マネジャーの方に、武藤良英さんと荒川祐二さんの『あの時やっておけばよかった」と、いつまでお前は言うんだ?』のプルーフ版をお渡しし、ご協力を賜るためなのです。

じつは、著者のお一人である武藤さんは、岐阜県出身で、ビジネスで三洋堂さんと取引関係がありました。そのツテで武藤さんから紹介を受け、講談社の販売担当者が三洋堂さん本部に連絡をとり、あの時やっておけばよかった」と、いつまでお前は言うんだ?』をとくに多く注文していただくことになったのです。昨日伺ったのは、その御礼と著者引き合わせのためで、武藤さんと荒川さん、この企画のプロデューサー、からまるの4人でお訪ねしたのでした。

あの時やっておけばよかった」と、いつまでお前は言うんだ?』の物語の舞台は、岐阜市と名古屋市。長良川中日花火大会がうまく使われています。しかも、まさにこの日伺った本部にある三洋堂書店さんは、160ページに登場する「熱田の三洋堂書店」そのものなのです。その該当ページもお見せして、ばっちりアピールしてきたのでした。

三洋堂書店グループにうち、およそ70店舗に本書を配本していただくのですが、その総数は、通常パターンの配本数より桁違いに多い数になります。からまるが担当してきた本で、ご当地出身の作家が書いた、ご当地が舞台の物語の本を、その地域に重点的に配本することになったのは、今回が初めてです。この点も、あの時やっておけばよかった」と、いつまでお前は言うんだ?』が行う新しい試みの一つなのです。

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明日と明後日、からまるは社外で終日、びっちり作業することに。なので、この日記はお休みします。また来週!
本日バタバタとなってしまいました<(_ _)>。そして明日は名古屋出張につきお休み。

どうして今、名古屋に行くのか。その秘密を明後日、ご報告いたします。それでは!
こんにちは、からまるです。
平成デモクラシー.jpgのサムネール画像

5月に刊行した佐々木毅さん+21世紀臨調編著『平成デモクラシー 政治改革25年の歴史』の中で、膨大すぎて本書に掲載しきれなかった資料を後日リリースする電子書籍版に収録します、とお知らせしてから、早くも3ヵ月が経ってしまいました<(_ _)>が、ついにその電子書籍版が完成しました!

資料のスキャニング作業だけで、ものすごく時間がかかったようで、オペレーターの皆さんには本当に頭が下がります。ただ、その分の経費がかさみ、電子書籍版も紙版と同じ税込み2940円となりました。

配信は明日23日からの予定です。

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明日のこの日記はお休みします。また来週!
こんにちは、からまるです。

武藤良英さんと荒川祐二さんの『あの時やっておけばよかった」と、いつまでお前は言うんだ?』の表紙案が装幀家さんから届きました。

これが本当にヤバいほど誰も見たことがない素晴らしいデザイン。こういう表紙もアリなんだ!と思ってしまいました。

...と文字で書いただけでは何が何だかわからないと思います。来週には写真でご覧に入れますね!
こんにちは、からまるです。
あのいつプルーフ.JPG

武藤良英さんと荒川祐二さんの『あの時やっておけばよかった」と、いつまでお前は言うんだ?』の校了ゲラを使った簡易製本版(プルーフ版)が発売3週間前の今日、できてきました。写真でご覧の通りの感じです。「非売品」というのがシブいでしょ? うめさんの装画は間に合わなかったので入っていません。

昔は製作代がけっこう高く、1部作るのに数千円もかかっていたので、よほど初版部数が大きい本しかプルーフ版を作れなかったのですが、最近は小ロット製本用の機械が開発されまして、本文の印刷を担当する印刷会社さんが、その機械を使って100部単位でもかなり割安に校了ゲラを印刷・製本してくれるようになったのです。ありがたいことです。

本書は150部作りました。これをさまざまなメディアやブログで取り上げてくれそうな方々にお送りするのです。皆さんに気に入ってもらえるといいのですが。
こんにちは、からまるです。

昨晩のNHKスペシャル「"新富裕層" vs国家~富をめぐる攻防~」は面白かったですね。岡村聡さんが『中国・インドの次に来る大チャンス 新興アジアでお金持ち』でも描いた、シンガポールに進出している日本人富裕層の一端を映像で見ることができました。

中でも個人投資家の阿部公久さん、ヤバいほどかっこよかったですね。阿部さんのツイッターによると、シンガポールに住んで今9年ほどになるそうで、ようやくローカルのコミュニティと深く交流できるようになったそうです。テレビでは地元富裕層で作る「フェラーリの会」のメンバーとして、早朝、他に20台くらいのフェラーリと行列を連ねて、マレーシアまで一杯数百円の美味で評判のヌードルを食べに行っていましたね。日本のバブル時代、先輩に聞いた、ランチに羽田から飛行機に乗って札幌にラーメンを食べに行ったという人たちの伝説を思い出してしまいました。

岡村さんも、すでに本拠をシンガポールに移していて、お子さんは地元のインターナショナルスクールに入学しています。向こうに発たれる直前に岡村さんと会食したのですが、知的なバイタリティが半端なくたくましい人なので、きっと成功するはず。その暁にはまた別の本を出すことにもなっているのです。
こんにちは、からまるです。

武藤良英さんと荒川祐二さんの『あの時やっておけばよかった」と、いつまでお前は言うんだ?』の装画(表紙の絵のこと)ができあがってきました。描いてくれたのは、最近は電子書籍サイト「パブー」で公開された『スティーブズ』が話題を呼んでいる「うめ」さんです。そう、あの「うめ」さんなんですよ!

知っている人はすぐに想像がつくと思います。夢と才能と冒険心を仕事にぶつけて奮闘する男を描いたら、うめさんの右の出る人はいないんじゃないかと思いますね。きりっとしたまなざし、野心あふれる表情、折れそうだけどけっして折れない、繊細にして剛胆なハート。まさにそういう絵を描いてくださいました!

一刻も早くご覧に入れたいのですが、それは装幀ができてから。今しばらくお待ちください!
こんにちは、からまるです。

先月以来、進捗状況をお伝えしている武藤良英さんと荒川祐二さんの『あの時やっておけばよかった」と、いつまでお前は言うんだ?』の本文が、ついに今日、校了となりました!

初顔合わせが昨年の11月中旬で、それ以降の数ヵ月の間に原稿は二転三転していきました。最初に荒川さんが書いた原稿は、いったん全ボツになりましたから、普通なら「やってられるか!」ということになってもおかしくないところ、武藤さんほか制作にかかわったメンバーの熱意と、書くスピードが尋常でなく速い荒川さんの粘りの執筆で、つぎつぎに改稿されていったのです。以前のエントリで書いたように、モニター読者さんの意見に大きな気付きを得て新しい人物を登場させるまでしましたから、転がる石には苔が生えない的に、作り手のほうもいつまでも鮮度を保ったままゴールインした感じです。

昨日から今日にかけての最終校正段階でもなお、パグ取りのような微修正をしました。こうして全員が手数をかけた結果でもありますが、読んでいてじつに感動的な物語が立ち現れたと思いました。その感動シーンもそのうちご紹介します。

発売日は9月12日と決まりました。すでにアマゾンでは予約できるようになっていますので、是非ご覧になってみてください<(_ _)>
こんにちは、からまるです。

4月刊行ですから、少し前の本ですが、慎泰俊(しん・てじゅん)さんの『正しい判断は、最初の3秒で決まる 投資プロフェッショナルが実践する直感力を磨く習慣』(朝日新聞出版)を読みました。

あとがきに書かれた「目に見えるものや論理的に通じるものしか許さない『知性』に対する異議申し立て」(p235)という執筆意図がいいですね。論理や形式知に対して、直感、信念、暗黙知が持つ課題解決力の大きさ、競争優位の源泉となる力について、仮説思考に基づく投資判断という自己の体験をベースに、経営書に限らずリベラルアーツ的な古典を参照しつつ書かれています。

直感と信念とは、「経験に基づき、無意識のうちに最善の選択肢を選びとるもの」といいます(p66)。それらは仮説ないし仮説的な性質を持っているがゆえに、情報処理が効率的になる(p99)。また、世界を本当に変える人は、行為と直感・信念が一致する、すなわち「知行合一」している(p117)。知行合一は、すべての物事が首尾一貫して関連性を持っているという物語の性質を持つ(p119)と主張する第2章「直感が課題解決するメカニズム」が面白いですね。

第4章「『競争優位の源泉』としての直感」では、組織の理念について書かれています。他社には絶対にまねできない、「私たちらしさ」=理念が、成功する企業にはある(p168)というのは常識の類いでしょうけれども、ひじょうに珍しいことに、組織理念の一つにマントラ(合い言葉)を挙げているのが、からまるには何と言ってもうれしいですね。物語や競争優位というキーワードを見ると、「成功する戦略には人に話したくなるストーリーがある」と主張する、この本でも参照されている『ストーリーとしての競争戦略』(楠木建著、東洋経済新報社刊)をすぐに思い起こすわけですが、「マントラ」「信念」ときたら、やっぱり2012年3月にからまるが出した『マントラを掲げよ 信念を戦略に変える力』(正木静修著)でしょ!

まあそれはともかく、サブタイトルや帯にある「根拠なき自信を確実な成果に結びつけるテクニック」という潜在意識系の言葉遣いが、この本の場合、ちょっと損しているけれども、面白い本でした!
こんにちは、からまるです。

今日の午後、以前は検察庁前にも訪れた、からまるを含む男3人、女1人の謎のグループが、六本木の某会議室に集結しました。あるミーティングのためです。夕方までの4時間半にわたる長いミーティングとなりました。みなさん、お疲れ様です。

何度も集結を繰り返す、この秘密プロジェクトも、こうしてだんだんと形を現しつつあるのですが、でも今年いっぱいは発表できないかも( ̄□ ̄;)かなり困難な計画なのです。

      *      *

明日はお休みするので、この日記も休み。また明後日!
こんにちは、からまるです。

しばらくおとなしかったので清々していたのですが、また口悪後輩が暑過ぎてビールをおごってくれないと仕事なんてやっていられないと騒ぎだし、しぶしぶ昨晩はいっしょに飲むことになってしまいました。

口悪後輩はいつものように腰に手を当てて中ジョッキのビールを一口飲んだかと思うと、にやりと笑って言います。

「先輩、今度、大学時代のともだちのところに子供が生まれるんっすよ」

「おお、よかったね。誰かとちがって日本人の誇りだよ」

「なんすか、そのつまんない皮肉は。で、そいつに名前はなんていうの?と訊いたら、『まだフィックスしてない』と言うんですよ。子供の名前訊いてるのに業界用語とは大笑いっすよね」

「でも結婚してもいないやつに言われてもと思うが」

「失礼っすね。結婚についてはいろいろと考えているんすよ。だって、一度失敗すると、イニシャルコストがたくさんかかるじゃないすか」

「は? なにそれ」

「だから、最初のデートは金かかるじゃないすか。高いレストランと大人っぽいバーとか行って。で、仲良くなってお互いに慣れてきたら、普通の店でよくなるじゃないすか。つまり、デート代がランニングコスト化していくんすよ」

「......」

「でも、そこで別れちゃったら、また別の相手とイニシャルコストが発生するところから始めなきゃいけないじゃないすか。そうして真剣に相手を選んでいるから、結婚までいかないんすよ」

と言って、得意気にビールを飲む口悪後輩。きみの業界用語発想ではモテないわけだと納得したからまるだったのでした。
こんにちは、からまるです。

昨日のバタバタエントリに書いたように、昨日午前中は力仕事となりました。あるお宅を訪ね、段ボール箱数個に及ぶ資料を運び出したのです。

からまるから見れば資料ですが、そのお宅の方にとっては記憶に留めたい(記憶したくないこともあるかもしれませんが)思い出の品々となるわけで、いろいろなものを見ながらの思い出話を聞くことができました。過去を回顧すると、年月なんて、けっこうあっという間に過ぎるものだと思いますよね。

それらをお宅にあった台車で玄関まで運び出します。幸い、場所が会社から近いので、お手伝いしてくれた方といっしょにタクシーに運び込んで会社に搬入するのに、そんなに時間はかかりませんでした。編集部の会議室に一時保管することになりました。

段ボール箱にはあちこちに「官邸」とマジックで書かれています。これは宝の山になるぞ!と、某企画の進行にドライブがかかりました。ご期待ください。
今日は朝から力仕事、そして今夜は浴衣美女お二人を接待、その合間に仕事( ̄□ ̄;)というスケジュールにて一回休み<(_ _)> また明日!
こんにちは、からまるです。

ちょっと散漫な感じが気になって、「アッパレ本」にまでは至りませんが、『TEDトーク 世界最高のプレゼン術』(ジェレミー・ドノバン著、中西真雄美訳、新潮社刊)という本を面白く読みました。じつは、からまるも日本人の著者でこういう本を出そうと密かに画策していたのですが、見事に先を越されてしまいました。しかも売れているようなので、いっそう悔しさが募ります。まあ仕方ないですね。

この本の第3章「キャッチフレーズを作る」、第5章「スピーチのはじめ方」、第8章「ストーリーを語る」で説かれていることは、文章の書き方と共通しますね。たとえば、スピーチのオープニングには、

1 パーソナル・ヒストリー
2 ショッキング・ステートメント
3 インパクトのある質問

のどれかを選ぶ(第5章、p82)というのは、本の「はじめに」の書き方にそのまま使える鉄則です。

また、第8章の118ページにある「ストーリーテリングの"語らずに示せ"のルール
に従え」も、ノンフィクション作品に広く応用できる書く技術ですね。たとえば、ある人物を描写する場合、「でっぷりとした体型の万能型教養人です」と語って説明するのではなく、「でっぷりとした体型の60代の男性です。大きな眼鏡をかけ、白い髪が薄くなりつつあるとはいえ、とても元気でバイタリティーにあふれています。オウムを飼い、オペラを愛し、中世の歴史が大好きです」と示しなさい、と。まさにそうだと思います。
こんにちは、からまるです。

9月刊行予定の『あの時やっておけばよかった」と、いつまでお前は言うんだ?』について、さらに先週来のエントリの続きです。

お二人のユニークなプロフィールにストーリー性がある、というお話をしたのですが、パブリシティのためには、それを短い一言で表現しないといけません。荒川祐二さんと武藤良英さんのプロフィールの、それぞれどこを取ればいいのだろう?

荒川さんの場合は簡単で、やっぱりゴミ拾い活動を一人で始めて、今年の5月3日には環境省との官民プロジェクトにまで発展させた「GOMIファンタジスタプロジェクト実行委員長」という肩書きが、ここまでの荒川さんのストーリーを象徴していると思います。

では会社経営者である武藤さんのほうはどうしようか。東京ガールズアワーをアジアに開催する活動をしているとか、そういう派手な辣腕経営者ぶりをあれこれとまとめても、読者の方はかえって引いてしまいそうだし。と考えて、「短ラン、ボンタンのヤンキー生活を過ごす」というところにインパクトを感じ、「元ヤン経営者」とすることにしました。なんだかわからないけれど、何か起こりそうな感じがしませんか?
こんにちは、からまるです。

話題を9月刊行予定の『あの時やっておけばよかった」と、いつまでお前は言うんだ?』のさまざまな試みの話に戻します。

今週のエントリで、著者二人のユニークなプロフィールをご紹介しました。でも、荒川祐二さん、武藤良英さんという名前を見ても知っている人は少ないでしょう。メジャーなレベルではまだ無名と言っていいと思います。

しかし、ご紹介したお二人のプロフィールのように、無名であろうと何であろうと、一人一人の個人は必ずそれぞれユニークなストーリーを持っているはず。そのストーリーが、最高の表現形式と作品性を得て輝く場合に、はじめてその人は世に出るのだと思います。

よくからまるたちは、「著者性」という言葉を使います。個人が持つストーリー性、書きたいものに対する強い確信、世の中をあっと言わせたい、あるいは自らのコンテンツを共有したいという野心、それを表現できる能力などから構成されるものが、この著者性です。からまるは、あの時やっておけばよかった」と、いつまでお前は言うんだ?』にもそれが備わっていると思っています。

そういう考えから、いま取次店さんや書店さんに配布中にニュースリリースや、準備中の表紙には、二人のストーリー性を強く出すようにしているのです。
こんにちは、からまるです。

一昨日は、講談社ノンフィクション賞と同時に、講談社エッセイ賞も発表されました。受賞作は、『歌に私は泣くだらう 妻・河野裕子 闘病の十年』(永田和宏著、新潮社刊)と『銀色の月 小川国夫との日々』(小川恵著、岩波書店刊)の2作品です。奇しくも、立場は変われど伴侶を亡くし、それなりの時間を経過して初めて書ける追悼という意味では、共通項がありますね。

からまるはここ数年、エッセイ賞の社内選考も担当していまして、その立場からも納得の結果だと思います。とりわけ感動したのは、永田さんの『歌に私は泣くだらう』ですね。無教養なからまるはよく存じ上げていませんでしたが、永田和宏さんも河野裕子さんも大変高名な短歌作家です。乳がんを病み64歳で亡くなった河野さんとの闘病生活の日々が、その苦闘の最中にあってもお二人が創作し続けたすばらしい短歌を執筆の軸にしながら綴られています。

河野さんは、自分だけが死んでいく理不尽さへの怒り、第三者にはうかがい知れない胸中の葛藤、それ故に起こす激しい言動、夫に対する複雑な心境を、一度目に触れたら忘れられない歌に替えていきます。夫である著者は、それらの歌がまごうかなき傑作であるが故に、いつまでも慟哭せざるを得ない。タイトルの元になった永田さんの短歌は、


歌は遺り歌に私は泣くだらういつか来る日のいつかを怖る


からまるは本書を読み進めて、この場面で何分間もページをめくれなくなってしまいました。河野さんが死の直前に詠み、永田さんが書き留めた最後の作品は、


手をのべてあなたとあなたに触れたきに息が足りないこの世の息が


同年代の知人すべてにからまるは本書を読むことを薦めています。

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