karamaru: 2015年6月アーカイブ

また明後日に!
こんにちは、からまるです。

意外な数字というものはあるものですね。思い込みの恐ろしさを認識させてくれます。

...というほど大げさな話ではありませんが、先週、会社にからまるを訪ねてこられた方は、四国某県の製麺卸売業が実家だというのです。そば、うどん、ラーメン、パスタなど、麺と呼ばれるものはすべて作っているのですが、雑談で、そばとうどんはどっちが多いか訊いてみたのです。皆さんは、何対何で、どっちが多いと思いますか?

からまるは、そばのほうが6対4で多いと思ったのですが、さにあらず、9対1でうどんのほうが多いのだそうです。ちなみにご実家は「うどん県」ではありませんが関西なので、うどんのほうが多いだろうなとは、考えてみれば想像がつきますが、うどん屋よりもそば屋のほうが多いと思い込んでいるので、それにしてもこんなに差があるとは思いませんでした。

たしかに、立ち食いそば屋には大抵うどんはあるけれど、うどん屋にそばは置いていない。冷凍食品にそばはないけれど、うどんならいろいろいある等々、うどんのほうが多い証拠はいろいろありそうですね。
こんにちは、からまるです。

いま進めている企画の関連で読んでいた竹森俊平さんの『逆流するグローバリズム ギリシャ崩壊、揺らぐ世界秩序』(2015年5月刊、PHP新書)は実に面白い本です。ギリシャ債務問題を巡ってヨーロッパの首脳たちがどうしてこんなに混乱を重ねているのか、まるでエンタテイメントのストーリーのように、よくわかります。

なぜこのストーリーがそんなに面白いのか。その大きな理由は、エマニュエル・ドットさんの『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』(2015年5月刊、文春新書)が話題になっているのと同様、ドイツの台頭があるからです。今世界の首脳で最も注目されるのは、プーチンさんでもオバマさんでも習さんでもなく、メルケルさんなのですね。そして、かれらドイツ人の、グローバリズムとは異質の質実剛健ぶりが、日本人の感性に合うところがあります。

たとえば、竹森さんによれば、ドイツ語では「債務」と「罪」には同じ単語が使われているし、「債権者」と「信者」も同じ単語だといいます。「借金するのは罪なのです。先ほどドイツ人は株式投資をしないといいましたが、健全な企業のもつ債務ですら「罪」という感覚では、株式なんて信用の置けないものは、とんでもないということになるはずです」(p148)。

それ、わかるわかる、という感じがしませんか? こういう人々がギリシャ債務問題劇場で主役を張っているところが皮肉です。ドイツ人ものの企画が何かできそうですね。
こんにちは、からまるです。

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2012年3月に刊行した佐々木毅さんの『学ぶとはどういうことか』が、なんと、Y-SAPIXが主催する「第1回全国論文コンテスト」の指定書籍になりました!

対象は中学1年生から高校3年生まで。「本をじっくり読み、理解した内容をもとに自分の意見を文章にする。このコンテストでは皆さんに『表現することの喜び』を体感してもらいたいと考えています」と案内にコンテストの狙いが書かれています。高校生はともかくとして、中学生の皆さんには本書の理解はかなり難しいのではないかと、からまるは中学生当時の己の学力から思うのですが、さすが難関校受験で有名なSAPIXさんですね。レベルが高く、目の付け所がちがいます。すごい。

提出の〆切が9月だそうです。どんな論文が寄せられるのか、今から楽しみです。
昨日は夜、会社に戻ってくる予定だったのですが、出先から寄り道したまま迷子になってしまい、お休みとなりました<(_ _)>

今日の新ネタは後ほど!
こんにちは、からまるです。

アマゾンで予約していたムック「フィギュアスケートLife vol.2」(扶桑社)が先日、届きました。表紙は羽生結弦選手、インタビュー記事が多数掲載されている気合いの入った内容になっています。

ブライアン・オーサーさんの『チーム・ブライアン』もまだまだ売っています。今は各地でアイスショーがたけなわ。シーズン開幕に向けて、少しずつ盛り上がっているようですね。

新シーズンは浅田真央選手の復帰が明るい話題になっています。男子では何と言ってもパトリック・チャン選手の復帰が楽しみですね。先頃、各選手のエントリーが確定したグランプリシリーズのカナダ大会では、ソチ五輪以来となる羽生結弦選手との激突が見られるようです。
こんにちは、からまるです。

ギリシャ債務問題がいよいよ最終段階に至ろうとしているようです。今日のブルームバーグの報道によると、あと数時間後にユーロ圏首脳会議が臨時開催されるとのこと。この会議にはドラギECB総裁、ラガルドIMF専務理事、欧州委員会のユンケル委員長、ユーログループ(ユーロ圏財務相会合)のデイセルブルム議長も参加するそうです。日本が朝を迎える頃、ギリシャにはどんな運命が待ち受けるのでしょうか。

ところで、首脳会議に加わるこの4人の前職をご存じでしょうか。マリオ・ドラギ総裁はイタリア中央銀行総裁、クリスティーヌ・ラガルドは言わずと知れたフランス経済・財政・産業大臣、デイセルブレム議長は現職のオランダ財務大臣です。

残る一人、ジャン=クロード・ユンケル委員長はルクセンブルクの首相でした。国土面積も人口も小さなルクセンブルクの政治家がこのような重責を担っているのは(歴代12人の欧州委員長のうちルクセンブルクからは3人選出)、歴史的経緯がいろいろあるのでしょうが、ユンケル委員長の場合、一つはメルケル・ドイツ首相の強力な人事だったそうです。からまるは不勉強でしたが、最近読んだ、今ベストセラーになっているエマニュエル・ドットさんの『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』(2015年5月刊、文春新書)でこのことを知りました。この人事に終始反対だったキャメロン・イギリス首相を「屈辱的な目に遭わせた」とドットさんは書いています(P24)。

もう一つは、やはりルクセンブルクが金融都市であり、タックスヘイブンであることと無関係ではないのでしょう。前にもご紹介した『マネーロンダリングの代理人』(エルネスト・バックス、ドゥニ・ロベール著、2002年4月刊、徳間書店)を読むと、ルクセンブルクという国家の特異性がひじょうによくわかります。
今日は長い打ち合わせが重なるので、お休み。また来週に!
こんにちは、からまるです。

FIFA(国際サッカー連盟)スキャンダルの裏金についてスイスの検事総長が初めて記者会見を行ったという記事が日本経済新聞に載っていました。それによると、「資金洗浄の疑いがある銀行の取引を50件以上把握した」のだそうです。さらに「すべての取引が複数の口座にかかわるものだ」とし、「金融機関から53件の疑わしい銀行決済について報告を受けた」と述べたようです。

ついに出てきましたね、銀行への捜査の話。複数口座の銀行決済という字面がヤバすぎて興味をそそります。

その一方で、銀行から押収したデータ量は9テラ(9兆)バイトもあって捜査が難しいとも発言しているそうです。ロンダリングに回るお金は超高速でグローバルに動くのに対して、事件の捜査は各国の司法共助だ何だと超ドメスティックなもの。コンピュータ技術のレベルも金融機関と行政機関では雲泥の差があるようです。アメリカとスイスの捜査当局はどこまで証拠を探し当てられるのでしょうか。
こんにちは、からまるです。

いよいよ昨日から、サッカー日本代表の2018年ワールドカップへの挑戦が始まりました。からまるもアジア二次予選の初戦となった、さいたまスタジアムに足を運んできました(仕事の一環ですよ、仕事の!)。

しかし、この試合は日本が相手のシンガポールに金星を捧げる結果(スコアレスドロー)となってしまいました。試合の残り時間が少なくなるにしたがい、スタジアムに詰めかけた6万人近い観客は「まさか」という反応になっていきました。報道されている通り、シンガポールのゴールキーパーのセーブはたしかにあたっていたけれど、ロングキックのほとんどがサイドラインを割るほど精度がなく、ゴールキックからのビルドアップなどイメージすらできないようなレベルだったと思います。スコアレスドローは大敗北に等しい印象でした。

よく言われる「アジア予選で簡単な試合は一つもない」という言葉通り。いい振り返りができればと思います。
こんにちは、からまるです。

資料を入れたロッカーで捜し物をしていたところ、ずっと以前に取材したさまざまなカセットテープが出てきました。いまどきは皆、ICレコーダーですから、「取材テープ」そのものがありません。なので、取材内容と取材日を書いたラベルが貼られたカセットテープという物体は、当時の場面をまざまざと思い出させる生々しさをまとっているように感じます。

中でも記憶に残る取材テープの一つは、このほど在任期間が900日となった菅義偉官房長官のものです。取材日は2006年7月27日、菅さんは当時、総務省副大臣(大臣は竹中平蔵さん)でしたので、場所は総務省副大臣室でした。広い部屋でしたね。

どうして記憶に残るのかというと、何も話してくれなかったなという印象の強さで群を抜いていたからです。当時からまるは、政治ジャーナリストの野上忠興さんの『ドキュメント安倍晋三』(2006年8月刊)という本を作っていまして、すでに校了前の段階で、第一次安倍政権誕生前夜だった永田町の風を正面から受けながら、裏取りのために安倍さんと関係の深い政治家数人に野上さんと一緒に取材をしました。菅さんも取材に応じていただいたお一人だったのでした。

この取材のテープを改めて聞いてみました。多かったのはマスコミ不信の言葉ですね。タイトルに掲げた「新聞記事で信用するのはお悔やみ欄だけ」というのは、インタビューの最後のほうに出た言葉で、選挙区でよくそう言っていたのだそうです。今の菅さんとマスコミの距離は、そのときよりも詰まっているのでしょうか。
こんにちは、からまるです。

岩田式英語勉強法.jpg
岩田松雄さんの『私はかつてTOEIC300点だった 岩田式英語勉強法』スピンオフ(自虐)企画として、5月19日のエントリで書いたTOEIC第200回公開テスト記念受験の結果が、本日、ウェブで発表されました。

何しろ初めてですからねー。テストと名前が付くものさえものすごく久しぶりですから、その採点結果を知る瞬間は、まるで中学1年生の1学期に初めて中間テストが採点されて帰ってきたときのような、初めての高校受験模試で自分の偏差値が判定されて帰ってきたときのような、あるいは大学受験の全国模試で自分の志望大学の合格率が判定されて帰ってきたときのような、甘酸っぱくも懐かしい胸のときめきを感じたのでした。「点数」がつかない仕事についているし(勤務評定は点数ですが)、「資格」に無縁の職業なので受験というものがないことも、その甘酸っぱい頃以来の胸のときめきを感じさせた原因かもしれません。

はい、ごまかしごまかし長々と書いてきましたが、まあまあ予想通りの出来で、英語の道は遠いものだと実感いたしました。リスニングとリーディングの問題が出ること以外にはまったく事前の知識なく、素手で受けたのですから(そもそもそんなに時間が足りないテストだとは思わず最後までいかなかった!)、とおおいに言い訳して、記念受験に終わらせず、次も受けようと思いました(TOEICはうまいですね、ウェブ発表の翌日までを次々回公開テスト申し込みの締め切り日に設定しているのです。結果が悔しければ、ついポチッと申し込みますよね。からまるはもっと後に申し込む予定です)。
こんにちは、からまるです。

昨日はバタバタと何をしていたのかというと、夕方会社を出て、一路、新横浜へ。東急東横線菊名駅からJR横浜戦への乗り換え口が激込みで入場制限されているので、仕方なく菊名駅から歩いて行った先は、日産スタジアム! はい、サッカー日本代表の親善試合、キリンチャレンジカップのイラク戦を見たのでした。

そ、そんなことで仕事をほったらかして何がバタバタだ、とお叱りの声が来そうですが、これも今進めている企画のためなのです。これが言い訳でないことは、来月にはきっとご報告できるかと思います。

昨日の試合はスタジアムに来たお客さんたちを楽しませましたね。とくにからまるは、この試合で初の日本代表先発メンバーになったというガンバ大阪の宇佐美貴史選手の覚醒っぷりに目を見張らされました。数年前、バイエルン・ミュンヘンに華麗なる移籍をしたのはよかったけれど、まったく活躍できず、バイエルン・ミュンヘンのユニフォームを着て宇佐見選手が試合に出たのを見たのは10分足らずで、本当に何一つできずに退いたイメージが強烈でした。今やもう素晴らしい選手になりつつありますね。
今日はお休み、また明日に!
こんにちは、からまるです。

講談社ノンフィクション賞の今年の候補作4作品が一昨日、発表になりました。著者の五十音順に、伊藤彰彦さんの『映画の奈落 北陸代理戦争事件』(国書刊行会)、上原善広さんの『石の虚塔 発見と捏造、考古学に憑かれた男たち』(新潮社)、尾崎真理子さんの『ひみつの王国 評伝 石井桃子』(新潮社)、眞並恭介さんの『牛と土 福島、3・11 その後。』(集英社)です。

からまるももちろん、全部読みました。どれも実に安定した執筆力を持つ、珠玉としか言いようのない作品です。ノンフィクションの現在の地平を知りたい方なら、一度、全作品をお読みになってみては如何でしょうか(残念ながら今年は講談社刊行本は一冊もありませんが)。

ノンフィクションの現在の地平という意味では、今日刊行された『絶歌』(太田出版)という本がマスコミに取り上げられていることも、ここで触れざるを得ません。神戸児童連続殺傷事件加害者の手記です。業界内の話ですと、事前アナウンスがほとんどない状態で、今日、いきなり取次さんと書店さんに本が送られてきたようです。この出版には賛否両論があり、今後もさまざまな議論がありそうです。
こんにちは、からまるです。

汚れたお金をテーマにした新刊を編集する参考に読んでいる『マネーロンダリングの代理人』というフランス語が原書の本(エルネスト・バックス&ドゥエ・ロベール著、藤野邦夫訳、2002年、徳間書店刊)。庶民には縁遠い巨額マネーの決済の詳細が暴かれています。FIFA幹部の汚職に伴う裏金も、おそらくこの本で描かれる「決済会社」に痕跡があるのでしょう。

「習慣的にいわれ、考えられているのは、銀行のコンピュータで操作される金銭、とくにバーチャルマネーはメモリに残らないということである。それは口座から口座へ、タックスヘイブンからタックスヘイブンへと光速で流れていく。そしてそれらは、通りすぎた痕跡を残さないというわけだ。
 しかし、これは偽りである。
 金銭と、絶え間ない移動の記録の大半は、手形交換所の経理部で記帳される。つまり「決済会社」(クリアリング)と呼ばれる組織の非常に特殊な資料部に保管される。問題はこの会計資料を閲覧できるかどうかということにつきる。それができれば、こうした痕跡をたどることができるのだ」(p12-13)

こうした決済会社は、この本が書かれた当時、世界に2社しか存在しなかったそうです。クリアストリーム社とユーロクリア社です。2000年に両社の顧客口座に入金された額は17兆ユーロにも上ったそうです(p19)。とんでもない金額ですよね。からまるはこうした機関の存在をまったく知りませんでした。
こんにちは、からまるです。

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3月に刊行した藤沢烈さんの『社会のために働く 未来の仕事とリーダーが生まれる現場』の短評が、昨日付の読売新聞読書面「本よみうり堂」に掲載されました。スペースが小さくてもうれしい!

以下、引用しますね。

「一般社団法人RCF復興支援チーム代表理事の著者は、東日本大震災後、被災した自治体と復興を助けようとする企業、NPOとの連携をコーディネートしてきた。高齢化、コミュニティーの消失が進む被災地は、未来のビジネスを考える上で重要な場になっていることを、数々の具体例で紹介する」。

こんにちは、からまるです。

前に書いたように、4月1日から、からまるは「+α新書」(ぷらすあるふぁしんしょ)というレーベルの新書も担当します。今は、その一作目の原稿整理中なのです。

本文の組み見本を、組み版のオペレーターさんに出してもらいました。新書サイズにした単行本は過去に2冊ほど作ったことはあるのですが、こういうシリーズものは初めて。だからそんなに大きな新しさを感じるわけではないのですが、特別に本文レイアウトをしなくていいというのが新しいですね。

その代わり、今までデザイナーさんが指定してくれる以外は、自分で好きなようにレイアウトしてきたので、どうしてこの位置に柱とノンブルがあるんだろう、という違和感はあるんですね。このシリーズでは、ページの上にノンブル、左上に柱が来るのです。ノンブルはページの下にあるほうがいいんじゃない?柱はもっと上でもいいんじゃない?と思うのですが、シリーズなので、本によっててんでんばらばらというわけにもいかず。

この第一作目の刊行は8月下旬です。またお知らせしますね!
こんにちは、からまるです。

ビールの美味しい季節になりましたね! と思っていたら、先輩を先輩とも思わず高飛車に批判するくせに奢らせることだけには長けている口悪後輩からビールを飲みたいと連絡が来ました。まあ仕方ない、行きますか。

「先輩、相変わらず酒ばっかり呑んでてヒマそうでいいっすね。こっちは徹夜続きっすよ。ビール奢ってもらわないと不公平っす」

「はいはい、ヒマに見えるけれど飲み会も仕事なの。しかし、このあいだはちょっとまずいことしちゃったな。ダブルブッキングになってしまったから、宴会が始まって1時間半後に駆けつけたんだけど、印象悪かったみたいでさ」

「なんすか、それ」

「だから、会社の公式行事みたいな宴会があったわけよ。全員出席が当然という感じなんだけど、日程が決まったのが2週間前なんだよ。でもその日はずっと前から予定していて、お金も結構払っている用事があったんだよね。でも宴会を欠席するわけにはいかないから、その用事が半分済んだところで駆けつけて、宴会には最後までいたんだけどね」

口悪後輩はここでドン!とビールジョッキをテーブルに置き、右手を腰に当てます。うっ、イヤな予感。

「先輩って何年サラリーマンやってるんすか。逆ですよ、逆。会社の宴会にはスタートから出て、みんなの挨拶を聞いて、乾杯した後に、その用事に遅れて向かうのがサラリーマンの常識っすよ。宴会の最初に顔を出しているのが肝心なんっす。あとはだんだん酔っ払ってくるから誰かいなくても気にしないし、逆に酔っ払ってきている頃に来ても気づかれないんすから」

「え、そういうもの?」

「そうっすよ、まったくダメダメっすね」

と言うのですが、そういうものなのでしょうか。口悪後輩にまで指摘されるなど、どうもからまるは宴席マナーにうといようです。
こんにちは、からまるです。

FIFA(国際サッカー連盟)スキャンダルについて昨日、ここで書いた直後のタイミングで、ゼップ・ブラッター会長が辞任を表明しました。混乱を収拾するためなのでしょうが、臨時総会で次期会長を選出するまでは現職に留まることでもあるようなので、少しばかり潔くない印象がありますね。

昨日は、この問題に無関心でいられないとして、今進めている企画との関係に触れました。想像してみてください。FIFAの幹部に渡った(あるいは幹部から買収のために流れた)と疑われる賄賂が本当だとしましょう。何億円にも上る額です。これをどのように渡すのでしょう?

中選挙区制時代の日本の自民党派閥抗争で現金が飛び交った時代とは、額も技術も違います。札束を運ぶのではなく、銀行を通しますよね。でも、この金は贈るほうも受け取るほうも、絶対にオモテに出せないお金です。絶対に出せない。では銀行の担当者は、その事実を何も知らずに淡々と送金手続きをしているのでしょうか?

FIFA幹部が関わる資金工作なら、両方とも銀行にとってVIPだろうと思います。昨日ご紹介した「The Ugly Game: The Qatari Plot to Buy the World Cup」という本は、アマゾンでプロローグと第一章のみ立ち読みできるので読んでみたのですが、そこにはドーハ生まれのカタール人で、アジアサッカー連盟(AFC)元会長で元FIFA理事(2011年に追放)だったモハメド・ビン・ハマム氏がカタールでのワールドカップ開催招致に果たした活躍の一端がリアルに匂わされています。

こういう巨額の黒いカネを扱う大物が上客となる銀行の本当の役割とは? そんなテーマの本を準備中なのです。
こんにちは、からまるです。

先週の27日から、FIFA(国際サッカー連盟)高級幹部たちに対する贈収賄疑惑が連日、報じられています。会長選挙の間際という危ういタイミングでもありました。ゼップ・ブラッター会長が5選を果たしたわけですが、さて今後どうなりますか。

からまるがこの問題に無関心でいられないのは、今進んでいる2つの企画にちょっとずつ関連しているからなのです。一つはこういう汚れたお金がテーマ、もう一つはワールドカップそのものがテーマなのです。

第一報が流れた27日はたまたま後者の企画の著者の方と打ち合わせがあり、からまるはその方から「FIFAの副会長が逮捕されたらしい」と教えられたのでした。「えっ? 本当ですか!」という会話の後、二人同時に口から出たのは、「それで本当にカタールでワールドカップを開催できるんですかね?」。そういう感想を持つ方は多いのではないでしょうか。

そんな漠然とした疑問に答えてくれていそうな本が4月23日に欧米で発売されていました。タイトルは、「The Ugly Game: The Qatari Plot to Buy the World Cup」。いやはやこれはまたずいぶんと絶妙なタイミングに出た気になるタイトルですね。
こんにちは、からまるです。

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5月に終わった「上阪徹のブックライター塾」第2期の有志の皆さんから、「ブックライター塾で学んだこと」という小冊子をお送りいただきました。いやー、これは何とも言えずうれしいものですね。第2期も開催してよかったなと思います。

塾の第三回で、あの幻冬舎のエース、二本柳陵介さんに上阪さんが行ったインタビューがしっかりまとめられて掲載されています。これは助かりますね。ちょっと中身を振り返っておきたかったので。

じつは二本柳さんは、編集者として駆け出しの頃に講談社で働いていらしたことがあるのです。どうりで講談社の内部事情に詳しいわけです。

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