合計17兆ユーロが顧客口座に入金されたという「決済会社」という機関。

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こんにちは、からまるです。

汚れたお金をテーマにした新刊を編集する参考に読んでいる『マネーロンダリングの代理人』というフランス語が原書の本(エルネスト・バックス&ドゥエ・ロベール著、藤野邦夫訳、2002年、徳間書店刊)。庶民には縁遠い巨額マネーの決済の詳細が暴かれています。FIFA幹部の汚職に伴う裏金も、おそらくこの本で描かれる「決済会社」に痕跡があるのでしょう。

「習慣的にいわれ、考えられているのは、銀行のコンピュータで操作される金銭、とくにバーチャルマネーはメモリに残らないということである。それは口座から口座へ、タックスヘイブンからタックスヘイブンへと光速で流れていく。そしてそれらは、通りすぎた痕跡を残さないというわけだ。
 しかし、これは偽りである。
 金銭と、絶え間ない移動の記録の大半は、手形交換所の経理部で記帳される。つまり「決済会社」(クリアリング)と呼ばれる組織の非常に特殊な資料部に保管される。問題はこの会計資料を閲覧できるかどうかということにつきる。それができれば、こうした痕跡をたどることができるのだ」(p12-13)

こうした決済会社は、この本が書かれた当時、世界に2社しか存在しなかったそうです。クリアストリーム社とユーロクリア社です。2000年に両社の顧客口座に入金された額は17兆ユーロにも上ったそうです(p19)。とんでもない金額ですよね。からまるはこうした機関の存在をまったく知りませんでした。

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このページは、karamaruが2015年6月 9日 18:21に書いたブログ記事です。

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