4斗樽を飲み干してそのまま昇天したという坑夫のエピソード。

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こんにちは、からまるです。

9月に+α文庫で出す山本作兵衛さんの『画文集 炭鉱(ヤマ)に生きる 地の底の人生記録』の魅力はいろいろあります。画の個性の強さ、美しさはもちろん、文章もひじょうに面白いのです。一つのノンフィクション作品として見ると、今ではとても書き表せない種類の人間のたくましさや強さが語られているのだと思います。

たとえば、大正時代の後半、未曾有の石炭ブームで各地の炭鉱が沸き返った頃の逸話なのだそうですが、「好景気のなかで何を思ったのか一坑夫は、4斗樽を飲み干してそのまま昇天した」という画があります。ふんどし一丁の裸の鉱夫が、大きな酒樽を両手に抱えて、注ぎ口から直接、自分の口に流し込んでいます。

本当に「何を思ったのか」、そんなことあるんですか!?と言いたくなるエピソードですよね。いくら好景気に浮かれても、死んだらオシマイではないですか。荒くれた、前後見境ないというか、その日その日を生きた男の姿を、おかしみが漂う一枚の画と文字で定着させています。

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このページは、karamaruが2015年7月14日 17:41に書いたブログ記事です。

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