「記憶のミスを受け入れるシステムは、潜在的な不利益に勝る利益をもたらす」

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こんにちは、からまるです。

昨日のエントリの続き。ジュリア・ショウさんの『脳はなぜ都合よく記憶するのか 記憶科学が教える脳と人間の不思議』のタイトルの由来について。本書の第三章「脳の創造メカニズムと過誤記憶」の趣旨は、思い切り簡単に言うと、人の記憶がいい加減だったり、ありもしないデタラメな記憶を持っていたりすることで犠牲になることよりもトクすることが多いのだというのです。

「どの動物も、エラーを受け入れる記憶力を発達させてきたとは、信じがたいことのように思える。結局のところ、生き残りの妨げになるようなミスが多ければ、自然淘汰の世界では立場が弱くなる。どうやら、記憶のミスを受け入れるシステムは、そんな潜在的な不利益に勝る利益をもたらしもするらしい」(p77)

では「潜在的な不利益に勝る利益」とは何か。それは、脳が新しい思考を可能にし、複雑な問題を解決し、創造的に、また芸術的に行動できることだとし、まさにそのために記憶の幻想も起きるのだと、著者は主張します。脳が都合よく記憶するのは、人が創造的になるため。そう思ってからまるは、オビに「脳は記憶の正確さを犠牲にしてでも、人が創造的に生きることを選んだ」と書きました。

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このページは、karamaruが2016年12月 9日 18:14に書いたブログ記事です。

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