牧野愛博さん『金正恩の核が北朝鮮を滅ぼす日』が描く、「地上の楽園」も遠くなりけりの北朝鮮社会。

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こんにちは、からまるです。

昨日、新刊『金正恩の核が北朝鮮を滅ぼす日』をご紹介した著者の牧野愛博(よしひろさんと読みます)さんは、朝日新聞ソウル支局長です。二度目のソウル支局勤務になるのだそうです。文藝春秋から2冊出ている本も北朝鮮関連書で、じつはからまるは文春新書の『北朝鮮秘録 軍・経済・世襲権力の内幕』(2013年7月刊)を読んで、その情報通ぶりに圧倒されたことをよく覚えています。牧野さんはインテリジェンスに通じた記者として、知る人ぞ知る存在なのです。

本書には三つの柱があると、からまるは思っています。一つ目は金正恩労働党委員長という人物の性格や育成歴、父母との関係など、個人のエピソードと分析。二つ目は北朝鮮社会の荒廃ぶりと、それでもたくましく生きている人々のスケッチ。三つ目は北朝鮮という国家と日本、アメリカ、韓国との関係です。それぞれ読みどころがあるのですが、読み物として面白いのは、人々の生活ぶりを描いた部分かな、と思います。

食糧の配給制度が麻痺、バスなどの公共交通機関の運行や、ゴミの収集など、生活インフラがどんどんひどくなっていて、皆さんかなり不自由しているようです。一方、自分で稼げるようになり、金持ち階級が金正恩が建築を指示した高級アパート建設のスポンサーになったりしているとか。ただし、彼らはご当局に目を付けられないように、涙ぐましい努力で目立たないように生活しているのだそうです。金日成の「地上の楽園」はどこへやら、ですね。

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このページは、karamaruが2017年2月14日 12:37に書いたブログ記事です。

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