他社ながらアッパレな本、『「原因と結果」の経済学』

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こんにちは、からまるです。

『「原因と結果」の経済学 データから真実を見抜く思考法』(中室牧子・津川友介著、ダイヤモンド社)は、今年2月に刊行されて以来名著の誉れが高いので、ようやく読んだからまるが、いまさらご紹介したところで遅きに失したとしか言いようがないのではありますが、でもこれは本当にアッパレ本ですね。

「因果推論」と書くとむずかしそうですが、「因果関係」と「相関関係」の違いを見抜くことの大切さを、ひじょうに丁寧に根気強く説いています。ビッグデータの時代だからこそ必須の知識なのでしょう。

そのふたつの違いがどうしてそんなに重要なのか。本当は相関関係しかなかった複数のデータを因果関係だと間違って推論したがゆえに起こる不幸が、とくに国家の政策ではひじょうに大規模になるからのようです。「因果関係を検証することなしに、一見すると効果があるように見える政策を実施することは、何より国民に大きなリスクを負わせているのだということを忘れてはなるまい」(p112)という指摘は刺さりました。実際に、消費税増税、後期高齢者の医療費自己負担率、ゆとり教育などはどうだったのでしょうか。いま議論されている高等教育の無償化は?

因果関係と相関関係を正確に区別するのは、エビデンスとエビデンスとはなり得ないものを正確に区別することでもあります。エビデンス(科学的根拠)とは「因果関係を示唆する根拠」(p48)のことだからです。

あったりまえじゃん!と思われるかもしれません。でも、からまるたちの仕事でも、エビデンスがしっかりしていない企画や原稿を通してはいけないとわかっていながら、えてして相関関係しか示唆していないものをエビデンスと捉えてしまっているのかもしれません。その気付きだけでも得るところの大きい本だと思うのでした。

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このページは、karamaruが2017年11月30日 19:01に書いたブログ記事です。

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