karamaru: 2015年8月アーカイブ

こんにちは、からまるです。

今日は新企画のための取材でした。当初は2時間くらいかな、と見積もっていたのですが、さすがに才能が違います、3時間もの間、お疲れのご様子もなく取材に応じていただきました。

最近のからまるは、こうした知的体力はおろか、フィジカルも弱っていて、軽い風邪のような状態が数週間、ずっと続いています。声が出にくいし、あんまりお酒を飲めなくなりましたね。1週間くらい何も考えずにバカンスしたい気分です。

さて、明日はさらなる新刊のご紹介です!

こんにちは、からまるです。

ギリシャに死す.jpg
竹森俊平さんの『欧州統合、ギリシャに死す』は本日発売です。こちらも早くも書店さんで動きがあるようです。

先週から今週にかけて、中国リスクのため世界中の金融市場でとてつもなく大きな値動きがありました。今後も中国経済に対する見方は議論を呼び起こしそうです。そうなると、ギリシャ危機は遠く過ぎ去った危機のように思えるかもしれません。しかし、竹森さんは、ギリシャ危機は「終わらない危機」であることを本書で解き明かしています。

「バックミラーを見ながら運転はできない」の喩え通り、株式市場の値動きだけを見ていても、今後のことは予想できません。マネーの本質を理解できた人だけが相場で成功するのだとしたら、本書は必読だと思います。
こんにちは、からまるです。

松本光弘さんの『イスラム聖戦テロの脅威 日本はジハード主義と闘えるのか(+α新書)がアマゾンの「中東のエリアスタディ」という部門で1位になっています。

この部門のランキングはたいてい、池内恵さんの『イスラーム国の衝撃』(文春新書)か、『イスラム聖戦テロの脅威』に書評を引用させていただいた高橋和夫さんの一連の著作が1位ですから、中東専門家以外の人が書いた本がランクインするのは珍しいことかもしれません。
こんにちは、からまるです。

ギリシャに死す.jpg
竹森俊平さんの新刊『欧州統合、ギリシャに死す』のプロローグの見出しは、「フランス人はなぜ、ギリシャに強い愛着を持つのか」です。

ギリシャとドイツが第三次支援の条件を巡って激しい応酬を繰り広げている7月7日、あのトマ・ピケティさんがジェフリー・サックスさんなど3人の著名経済学者と連名で、メルケル首相にギリシャに対する緊縮政策に反対する書簡を出したことが報道されました。そのエピソードを交えながら書かれたのが、このプロローグなのです。

竹森さんによれば、フランス人はとくにギリシャ贔屓なのだそうです。実際、フランスのビジネススクールの教授たちと懇談したときにその理由を尋ねたところ、それは教育のせいであると、おおむね次のような回答だったとか。

「フランス人は高等学校でギリシャ文明のことを徹底的に勉強させられる。他の国ならそれをするのは大学からだろうが。修学旅行では、ギリシャに行くのが一般的だ。だからフランス人はギリシャ文明を心から尊敬している」(p4)

同じ趣旨のことを、子どもの頃にフランスで暮らした経験を持つ、経済産業研究所理事長の中島厚志さんがインタビューでおっしゃっていました。

「南欧など大陸欧州の発想ではギリシャ抜きのユーロ圏はありえません(中略)(学校では)ギリシャにはフランスの前史があり、人種、文明、言葉の面で欧州は共通のルールを持っていることを教わります。フランス人には、自分たちの文明の源泉はギリシャにあるという共通認識があるはずです。私には、ギリシャの債務問題でドイツなど欧州連合諸国との仲介役を果たしたフランスの心情が分かります」(日本経済新聞、8月24日付)

ギリシャ債務問題はこのように、たんに経済問題に留まらず、欧州の文明のあり方にまで光を当てるのが面白いですね。
こんにちは、からまるです。

昨日は日記を書き忘れてしまいました! そして今日もこんな時間。ちょっとバタバタしていました。という次第で、実質、2日のお休み。また明日に!
イスラム聖戦テロの脅威.jpgこんにちは、からまるです。

松本光弘さんの『イスラム聖戦テロの脅威 日本はジハード主義と闘えるのか(+α新書)は本日、発売です!

書店さんの店頭では早くも動きが見られる様子です。自分の編集した本が新書コーナーに並ぶなんて、つい半年前までは想像もできなかったこと。早速、お店に行ってみます。来週には新聞宣伝を予定しています。


こんにちは、からまるです。

竹森俊平さんの新刊『欧州統合、ギリシャに死す』で、からまるが竹森さんから教えられた驚愕の事実の一つが、「ギリシャは独立以来、2年に1度しか債務を返済していない」ということでした。

本書はギリシャの近代経済史入門にもなっています。ギリシャは1453年からオスマン・トルコ帝国に支配されていました。独立のきっかけは1821年3月の武装蜂起でした。その年のうちに国民会議が独立宣言をするのですが、トルコからの独立戦争が続き、正式に独立が成ったのは1932年のことでした。

独立戦争などに必要に財源をまかなうため、ギリシャが国として初の借り入れをしたのは1824年。翌1825年にも借り入れをします。その後も何度かにわたって借金をするのですが、まだ満足に独立すらできていない時期から借り入れが可能だったのは、ギリシャに地政学的な関心が寄せられていたからだそうです。実際、独立後の1933年には、まだそれ以前の債務をまったく返済していないにもかかわらず、イギリス、フランス、ロシアが債務保証することによってギリシャは借り入れに成功しました。破格の待遇ではないでしょうか。その後もギリシャは継続的に借り入れを行っています。

ところが! なんと、これら建国時代から現在に至るまで延々と行われた借金のほとんどを、ギリシャは返済していないというのです。竹森さんによれば、建国以来の195年間のうち、90年間は債務不履行していたのだそうです。つまり、ギリシャにとっては、借金を踏み倒すほうが当たり前のようなものかもしれません。
こんにちは、からまるです。

ギリシャに死す.jpg
竹森俊平さんの新刊『欧州統合、ギリシャに死す』の表紙は写真でご覧のような感じです。帯には写真を使いました。左手にドイツのメルケル首相、右手にギリシャのチプラス首相が対峙した形でにらみ合っています。真ん中にいるのはフランスのオランド大統領なのですが、ここはまあ顔が見えなくても、と。

この写真に見覚えのある方はたくさんいらっしゃると思います。度重なるEU会議の最中のワンカットで、この写真が新聞に載ったのを見たとき、本の表紙に絶対使おうと決めていたのです。デザイナーさんにも無理なく気に入ってもらい、文字のレイアウトもうまくいったと思います。装幀をしてくれたのは、竹内雄二さんです。

メインコピーには、「ドイツ一極支配の衝撃」と入れました。これはやっぱりエマニュエル・トッドさんのベストセラー『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』(2015年5月刊、文春新書)を意識していますね(販売からの、この本との併売を書店さんに提案できるようにしたいとの声もあり)。ギリシャ危機最中の6月のエントリでトッドさんのこの本について書いたように、ギリシャ通貨ドラマのストーリーをこんなにも波瀾万丈のエンターテイメントにしているのは、ドイツの存在があるからです。「ドイツ」という言葉がどうしても表紙のどこかに欲しかったのでした。

竹森さんは今回、ドイツについて実に多様な分析をしています。ギリシャ危機で果たしたドイツの役割の歴史的な大きさが、『欧州統合、ギリシャに死す』のメインテーマなのです。

こんにちは、からまるです。

昨日のエントリの続きです。竹森俊平さんの新刊『欧州統合、ギリシャに死す』が執筆から40日で刊行という無茶な進行になった理由は、まずとにかくギリシャ債務問題とはいったい何なのか、その深層や構造を、いちはやく読者の方々にお届けしたかったことにあります。

ギリシャ債務問題は2010年からずっと続いていて(いや、そんなものではない、もっと長いということを今回、竹森さんの原稿から教わったのですが、それはまた別の機会に)、それがなかなか解決されないまま債権者への返済期限が迫り、いよいよデフォルトになってギリシャ国内からユーロがなくなる、という「ギリシャ危機」が6月末に訪れたわけですよね。

国がデフォルトすることは、アルゼンチンはじめ、これまでにも何度かあって、そのこと自体は目新しい出来事ではありません。しかし、ユーロという共通通貨の実験場におけるデフォルトは初めてであり、それが「ユーロ離脱」を伴うのかどうかで、多くの人の目がこの出来事に注がれたのでした。一体これはどういうこと? ギリシャの人たちはユーロが使えなくなったらどうやって買い物をするの? 考えれば考えるほどよくわからないのが、この問題。ギリシャ危機は、世界史上初の通貨ドラマとして盛り上がったのです。

もう10年近く前にからまるが担当した大作『世界デフレは三度来る』(上下、2006年4月刊)をはじめ、世界の通貨問題を追いかけてきた竹森俊平さんが、ギリシャ危機のこのような展開にじっとしていられるわけがないよね、と竹森さんから連絡を受けて思いました。実際に原稿を読んで、このドラマの語り部は竹森さんを措いて他にはないだろうと確信することができましたね。なにしろ入り組んだシナリオが一つ一つ、見事に分解されていくのですから。
こんにちは、からまるです。

今月、もう一冊本を刊行します。その本こそ、以前から緊急出版をすることになったと日記で書いてきたものなのです。著者は竹森俊平さん、タイトルは『欧州統合、ギリシャに死す』。

今回の緊急進行ぶりといったら、それはもうかなりキツいものでした。竹森さんから急いで出したい本があると連絡を受けたのは6月中旬のことでした。6月25日に慶應大学で竹森さんからくわしいお話を聞きます。なるほど、それはたしかに面白い、と思わず身を乗り出すような構想なのですが、これを執筆開始から40日で出したいという意向でした。

その後、構想は少し形を変えたものの、竹森さんの執筆開始が7月中旬で、その月の23日から28日にかけて、3回に分けて原稿をいただきました。その時点で文字数は9万字あった(その後、まえがきの追加などで10万字を超えました)のですから、竹森さんの速筆ぶりには唖然とするほかありませんでした。

からまるは原稿が順次届くのと同時並行で原稿整理を行い、7月29日にまとめて入稿しました。ゲラになってからでは間に合わないので、校閲さんには、この原稿を見てもらいます。

問題は表紙周りの進行です。お願いした装幀家さんは予定をあけておいてくれて、8月1日と2日の週末に仕事をしていただくことに。日曜日の夜に届いたデザイン案がとてもよく、これでどれだけ助かったことでしょう。週明けには表紙周りを入稿でき、進行管理はこれでかなり楽になりました。

次の週末を費やしてからまるは本文の校正・チェック作業にあたり、校了にこぎ着けたのは8月13日のことでした。実に気の抜けない毎日だったですね。その甲斐あって、本書は8月27日に取次搬入できることになったのです。執筆からまさに40日後です。
こんにちは、からまるです。

今週発売された「週刊新潮別冊3000号記念『黄金の昭和』探訪」に載っていた小沢一郎さんのインタビューがけっこう面白かったですね(インタビュアーは鈴木哲夫さん)。「田中角栄の素顔」というタイトルで、「オヤジ」角栄との思い出を語っています。最近の政界ではあり得ないでしょうし、その当時も珍しかったのでしょうけれど、ほとんど親子のような特殊な関係だったのですね。

6ページにわたる記事の中で、とくに面白かったのが次の部分でした。

「オヤジのたった一つの欠点と言ってもいいけど、世間がよく言うのとは反対で、『苦労人ほど人をつくらない』んだよ。あの人、苦労人だからね。そして苦労人ほど人使いが下手なの。要するに、小さい時から人に囲まれて育った人のほうが、ちゃんと人使いをやる」

そして、家柄のよかった佐藤栄作や池田勇人と比較したうえで、

「『育ちがいい人というのは人の心がわからない。貧乏したやつほど人の心がわかる』と言われるけど、それは実は逆なんだね」

民主党を割って出た後の小沢さんは政界ですっかり存在感が薄くなったように思いますが、「田中角栄と小沢一郎」というフレームで見ると、まだまだ興味は尽きません。
イスラム聖戦見本.JPGこんにちは、からまるです。

松本光弘さんの『イスラム聖戦テロの脅威 日本はジハード主義と闘えるのか』の見本ができましたので、早速、デスク上で撮った写真をアップしますね。

松本さんの現職は警察庁外事情報部長です。「外事」と聞いただけで食指が動く方もいらっしゃるのではないかと思います。からまるもその一人でありまして、写真でご覧のように帯には「外事警察の司令塔」と入れさせていただきました。イスラム専門家の池内恵さんが著書『イスラーム国の衝撃』(2015年1月、文春新書)で引用するほど高いレベルのイスラム研究成果を持つ一方で、外事の現場を仕切る警察官僚でもある。「こんな人材が警察庁にいるのか!」と意外に感じる人も多いのでないでしょうか。

また、この本でけっこう便利だろうと思われるのが、主な人物・テロ集団・武装グループ・組織を一覧にしているところです。アラブ系の人物名はなかなか覚えにくいので、読みながら一覧を参照していただくとスムーズに読み進められます。松本さんが考えた、文芸作品で使われるようなこのアイデアはとても効果的だと思います。

本書の発売は8月21日です。+α新書としては異例の分厚い280ページで、本体価格は920円。書店さんの新書コーナーに是非、お越し下さい。
こんにちは、からまるです。

昨日のエントリの続きです。『グローバル・ジハード』を全面改定新書化するにあたって、タイトルも『イスラム聖戦テロの脅威 日本はジハード主義と闘えるのか』に変更しました。

『グローバル・ジハード』は内容を一言で表現したシンプルさがよかったのですが、新書となると、前著を読んでくださった専門家の方々よりも、もっと一般の方々の手に届くように配慮する必要があると考えました。そうなると、いまの情勢からいって、「イスラム」を入れるのは必須だと思えましたし、「日本」という言葉も入れたいと思いました。

この本は三部構成になっています。第一部は「ジハード主義の思想と行動」で、自分たち以外の異教徒たちは殺しても構わないとする極端に暴力的なジハード主義が生まれた経緯と、それを実践した人々の系譜を、まるで叙事詩のように陰影深く描き出しています。第二部「グローバル・ジハードの姿」では、それらジハード運動の具体的展開を丹念に追跡していきます。

そして次の第三部「グローバル・ジハードとの闘い」が、国際テロ対策を日本はどうすればいいのかを考察していて、まさに警察庁の幹部である著者・松本光弘さんらしさがよく表れている部分なのです。というか、この部分はイスラム専門家の方には執筆不可能な領域だろうと思います。この「闘い」を強調したいために、サブタイトルに「日本」という言葉を入れ、「日本はジハード主義と闘えるのか」にしたのです。
こんにちは、からまるです。

松本光弘さんの『グローバル・ジハード』を今回、全面改定新書化したのは、もちろんご本人のチャレンジへの意欲が強かったのがいちばん大きな要因ですが、きっかけをつくってくれたのは、実は佐藤優さんなのです。というのは、佐藤さんがウェブマガジン「インテリジェンスの教室」の「読書ノート」に、『グローバル・ジハード』を取り上げてくださったのです(2015年2月13日号)

曰く、「日本に対外インテリジェンス機関を設け、テロ対策を行うことは非現実的。本書はその理由を適切に指摘した」と。

この佐藤さんの連載は社内のノンフィクション関係者がけっこう読んでいて、「松本光弘さんという人の本はスゴいらしいね」と声をかけられることになりました。ちょうどISが話題になる頻度が高まっていた時でもあり、この佐藤さんの記事が社内に新書化への道を作ったと言えます。
こんにちは、からまるです。

ようやく再開できることになりました。今回の中断は3週間以上になりました。ちょっと長かったですね。入稿作業、校正、校了作業が連日続き、どれもこれも気を遣う題材ばかりとあって、かなりバテ気味です。鏡に映る顔が我ながらどんどん恐くなっていく気がします。いかんですね。

さて、いくつかあるうちで最も早く刊行する新刊が、からまる初めての新書、松本光弘さんの『イスラム聖戦テロの脅威 日本はジハード主義と闘えるのか』です。「+α新書」というレーベルから出ます。

松本光弘さんという名前を見てピンと来たら、その方は相当な警察事情通ですね。じつは、この本は、2008年12月に刊行した松本さんの『グローバル・ジハード』という本の全面改訂版でありまして、『グローバル・ジハード』執筆当時の松本さんは警察庁の国際テロリズム対策課長でした。多忙を極める中、ジハード主義について丹念に研究を進めておられ、いくつもの論文を『警察学論集』に発表していました。それらの論文が元になってできたのが『グローバル・ジハード』だったわけです。

その後もジハード主義は世界中でさまざまな活動を続けています。その最も先鋭なものが「IS」(イスラム国)ですね。また、それに対抗するアメリカなどの対テロ活動にも、ビンラディン殺害などさまざまな動きがあります。『グローバル・ジハード』刊行から6年以上経ったタイミングで、情報をアップデートし、コンパクト化して出し直そうという話が起こり、たまたまからまるが+α新書の担当もすることになったので、その一冊として出る次第なのです。

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