karamaru: 2015年12月アーカイブ

こんにちは、からまるです。

2015年も残すところ、あと2週間足らず。皆さんにとってはどのような1年だったでしょうか。からまるにとっては、初めて新書や文庫の編集ができた1年であり、社内の機構改編によって、出版業界の厳しい現実と、希望の出口はどこにあるのかを探るのが今後の課題であると肌身で感じた1年でありました。前者については、からまるはまだコツがよくわからず、また後者については業界にいる方々共通認識なのだろうと思います。

4月にはロンドン・ブックフェアに行きました。多くのアポイントを冷や汗を流しながらこなす間に見た会場では、中国の出版社のプレゼンスの大きさを感じました。日本の出版社はたったの一社。ブースに払うコストに見合わないであろうことが、日本の出版社が出展しない理由のようです。ここにも勢いの違いが見て取れます。しかし一方で、他社のことですが、昨年刊行された近藤麻理恵さんの『人生がときめく片づけの魔法』の翻訳版"The Life-Changing Magic of Tidying Up"が全米ベストセラーになったことには衝撃を覚えました。漫画や日本文学だけでなく、日本発の自己啓発書がこれだけの反響を巻き起こしたところに、希望の出口の一つがあるのかもしれません。

来年はこういう構えの大きな出版をしたいと思っています。大手出版社の書籍編集者にしかできないことをしたいですね。それは他の立場では不可能なのですから。そのために使えるお金は有効に使い、著者と大勢の読者の方々が幸せになるような本を作ることが、何だか当たり前のようですが、来年の目標です。

この日記は今日でいったんおしまい。長いお休みをいただき、来年の2月下旬くらいに再開する予定です。

こんにちは、からまるです。

鳥原隆志さんの『世界一わかりやすい「インバスケット思考」』(+α文庫)はいよいよ明日、発売です。発売前に一言だけ「インバスケット」に取り組むヒントを書いておきますと、それは「何から先に解決するか」を考えることなのです。

からまるは人より仕事が遅いな、と感じることがよくあります。周囲の人にそう言うと、「それはからまるさんが忙しいだけだよ」と、けっしてそう信じてはいない顔で慰めてくれます。アウトプットの量から言って、人より忙しいわけがありません。つまりは仕事の段取りが悪いのでしょう。人より読む時間が遅いのは昔から自覚するところですが、自分で「インバスケット」をやって思い当たったのは、仕事に取り組む順序が間違っているのではないかということなのです。

仕事がいろいろと重なっているとき、どの順序で片付けるか。からまるはついつい「すぐにできそうなこと」から先に始めます。メールチェックとか、売れ行きのデータを見るとか、ルーティンの作業をするとか、そういうことですね。それらを手早くスカッと終わらせて、しっかり考えなければいけない仕事に移行するのです。

ところが、手早くスカッと終わるはずの仕事にけっこう手間取り、終わってみたら遅めのランチタイム。時間が押しているので社内の食堂にたたっと降りて定食をかき込み、編集部に戻ってきて、よしやろうとなったらいつの間にか夕方になっている。ああ今日も深夜まで仕事かあ、と一日の仕事がなかなか終わらない悪循環によく陥ります。たぶん仕事の手順が逆なのでしょう。それに気付かせてくれたのも「インバスケット」の効果なのでした。

こんにちは、からまるです。

インバスケット思考+α文庫12月の新刊、鳥原隆志さんの『世界一わかりやすインバスケット思考」』。「インバスケット」を知っている方には今更のことですが、本書のインバスケットでは、60分間で20の案件を処理してもらいます。

まず食品スーパー店長が主人公のストーリーを読んでください。そのストーリーから派生して、スーパーの従業員や本社の管理部門、他店の店長など、さまざまな関係者から要望や苦情や、なかには身の上相談のメールが主人公の元に届きます(メールの未処理箱をインバスケットといいいます)。そのメールの内容が「案件」で、このメールにどんな返信をするかを考え、全部で20のメールを書くのです。本書では、その回答欄を案件の対抗ページに入れました。

からまるが別の鳥原さんのインバスケット本で最初に取り組んだときは、何しろ時間がないのに驚きました。どうして時間がなくなるのか? その答えを書くと本書でもネタバレになってしまいますので止めますが、「ああそうか! ○○○○○○○が大事なんだ!!」という気付きを確実に得ることができます。それがインバスケットの最もすごい体験だと思いました。

それを本書でも手軽に体験してもらえます。この至高の体験が税込み680円で手に入るなんて、おトクだと思いますよ。

こんにちは、からまるです。

昨日は本当にバタバタで、いつもの言い訳「本日バタバタにつき一回休み」と書くことさえできませんでした。といっても実は昨晩は遅くから、からまるの地元で、いま進めている仕事関係のフリーライターさんとお酒を呑んでいまして。。歩いて帰れる地元の気やすさから、ついつい夜更けまで吞み続ける次第となったのでした。

それにしても、先週末に行われたフィギュアスケートのグランプリファイナル、男子シングルの試合はすさまじいものでしたね。フリースケーティングで演技後半に4回転ジャンプを入れるのが当たり前であるかのような超高難度で競い合い、6人中4人の選手の得点が190点以上、そのうち2人が200点以上、羽生結弦選手は異次元をも超えた219.48ですからね。目がクラクラしてきました。

チーム・ブライアン小同じリンクで200点を叩き出した二人、羽生結弦選手とハビエル・フェルナンデス選手は言うまでもなく、同じトロントのクリケット・クラブでブライアン・オーサーさんの指導のもと、切磋琢磨する仲間です。「チーム・ブライアン」がフィギュアスケートの長い歴史の中できわめて大きな進化をリードしていることが証明されたような思いました。その要因は、選手、コーチ、支える人々一人ひとりの能力の高さやクリケット・クラブの環境にあるのは当然として、それらの絶妙の相互関係にもあるのだと思います。

おかげさまで2014年11月に刊行したブライアン・オーサーさんの『チーム・ブライアン』が再び書店さんの店頭で売れています。もしも続編を作ることになったら、羽生選手、フェルナンデス選手とオーサーさんの三者鼎談を実現させてみたいですね。

こんにちは、からまるです。

昨日のエントリに続いて、齋藤孝さんの『いつも余裕で結果を出す人の複線思考術』の感想を書いてくださっているブログをご紹介します。米山智裕さんの「Share読書.com」の12月5日の記事です。抜粋させてください。

「大丈夫だと思ったことがうまくいかなかったとき。
あなたは問題なく、すぐに対応できますか?
あたふたしてしまうことが多い、そんな風に思ってしまう人にオススメな一冊」
「自分の想定がうまくいくことのほうが少ない中で、いかに複線的に考え行動していけるかは、誰もが身に付けておくべき必須のスキルだと強く感じた」

ホントですよね。どうもありがとうございます。そして「まとめ」の一言が次の通り。

「シナリオは、1つじゃ面白くない!」

いや~これは鋭いですね。いろいろなシナリオがあるからこそ人生は面白いのですよね。脱帽です。

こんにちは、からまるです。

fukusenshikou齋藤孝さんの『いつも余裕で結果を出す人の複線思考術』の感想を書いてくださるブロガーの方がけっこういらっしゃるんですね。ブッカブルというブログには、抜粋すると次のように書かれていました。

「さらっと流して読了してしまおーと思って読み進めていったわけですが、お察しの通り、かなり良かったんです、これ」
「すっげー端的に要約すると、「ものは考えよう、それを忘れるな」っていう話をしてくれてるわけです。それを、仕事、人間関係、勉強などなど、色んなシーンで使えるんだよってことを例示しながら教えてくれる」
「「落ち込んでる自分、泥沼にはまりこんでる自分」という存在を、客観的に見る視点を持つこと。そうすれば、悪いことにずぶずぶと飲み込まれてしまっている状態から、客観的な視点を持った、ニュートラルな自己に立ち戻ることができる。それ通りに本に書いてあったわけでは無いですが、自分のケースに当てはめるように複線思考を行ってみると、本当に気が楽になったんです」
「たった一つの考え方で、ここまで気が楽になるということに、ただただ驚きながらブログを書いてる状態。すげえ」

たしかに、本書をお読みいただいてたどり着いた先のあとがきのタイトルは「「ものは考えよう」で、うまくいく」なのです。「もっとも簡単に思考を複線化させ、理性を取り戻す方法は、現実に対して「ものは考えようだ」と唱えることです」(p218)

それにしても、「すげえ」は最大級のお誉めの言葉。感涙のブログでした! どうもありがとうございます<(_ _)>

こんにちは、からまるです。

昨日ご紹介すると書いた、鳥原隆志さんの『世界一わかりやすい「インバスケット思考」』の表紙はこんな感じです。幅広の帯の部分に、人気漫画家のサノマリナさんに描いてもらったイラストが入っています。

インバスケット思考「インバスケット」というのは、瞬時の判断力を養成するためにアメリカ空軍で活用されたシミュレーションゲームです。頭脳明晰でも瞬時の判断を間違える人が多いことが着目され、大量の案件を限られた時間内で解決するトレーニングとして開発されました。受験者はストーリーの主人公になりきって、さまざまな関係する人物からぶつけられる相談事や提案、クレームなどをさばいていきます。

『世界一わかりやすい「インバスケット思考」』の主人公は、食品スーパーの男性店長さんです。サノさんに、その主人公をキャラクターにしてもらいました。食品スーパーの店長さんは、職場でどんな服装をしているのか、馴染みのお店でも意外と思い出せないものですよね。鳥原さんに訊ねたところ、ワイシャツにネクタイだが、仕事柄スーツよりもエプロンを着ていると言われ、なるほどと得心しました。しかも、汚れが目立ちやすい黄色や白ではなく、かといってあまり暗くならない緑が多いのだとか。言われてみれば、たしかにそうかもしれません。

それで、こういうイラストのような服装になったのでした。たしかに「あるある」と思えるリアリティのある人物像になりました。

こんにちは、からまるです。

+α文庫担当2作目を12月18日に発売します。鳥原隆志さんの『世界一わかりやすい「インバスケット思考」』です。もちろん、あの大人気シリーズ「インバスケット」の初の文庫版であり、しかもオリジナル書き下ろしなのです。

実は最初は、WAVE出版さんから2011年に出たインバスケット最初の本、『究極の判断力を身につける インバスケット思考』の文庫化を鳥原さんに提案したのです。あの本はからまるもとてもエキサイトして読んだので、文庫も担当することになってすぐにそれを思いつき、鳥原さんにお目にかかってお話ししたのでした。

しかし、WAVE出版さんからの返事はNOでした。たしかにまだまだ売れている本の文庫化なんて、簡単に許可がおりるわけがありません。しかし、がっかりしたのも束の間、それではいっそ、書き下ろしの文庫にしようという話になったのでした。

文庫とはいえ書き下ろしですから、編集は一般の単行本と同じです。同じように手間をかけたし、アイデアも盛り込みました。見た目でいちばんはっきりしているアイデアは、表紙(正確には帯)に入るイラストです。明日はそれをご紹介しますね。

今日は本当にバタバタでして。このバタバタの理由がいつかご説明できれば。また明日!

こんにちは、からまるです。

昨日のエントリの続きになりますが、齋藤孝さんの『いつも余裕で結果を出す人の複線思考術』に登場する「複線思考の達人」のうち、さすが!と思わせるのがセブン&アイ会長の鈴木敏文さんの言葉ですね。引用させていただいた『鈴木敏文「逆転発送」の言葉95』(勝見明著、PHPビジネス新書)は名言の宝庫でした。

齋藤さんがセブン&アイの入社式に呼ばれて挨拶をしたとき、鈴木さんが新入社員に贈った言葉は「消費者の目を忘れるな」というものでした。小売業なのだから言うまでもないことではないかと思いますよね。しかし、この言い古されたような言葉の深さは、『いつも余裕で結果を出す人の複線思考術』に引用させてもらった次の部分を読むとわかります。「焼きたて直送便」というセブンイレブンのオリジナルパン商品の話です。

「製パンメーカーの商品は当時、限られた拠点の工場で大量生産されていました。全国津々浦々、どの店でも均質な商品を売ろうと考えれば、日持ちのよさの安全性を優先することになります。これは、既存の仕組みの中で「顧客のために」、最大限の努力をしようとするという、売り手の都合の範囲内で考える発想です。
 一方、「顧客の立場で」考えると、安全性に加え、味や鮮度も優れた焼きたてのパンをいつでも買えることを望むはずです。ここに、潜在的なニーズが浮かび上がります」

「顧客のため」ではダメだというのです。それでは「消費者の目」「買い手から見て当たり前のこと」にならない。「顧客の立場」でものを見ろ、考えろ、というのがここの趣旨です。目からウロコが落ちる気がしませんか?

この「顧客の立場」が、本書でいう「他者視点」であり、「自己視点」と並行する複線思考です。

「「顧客のために」と「顧客の立場」は似ているようですが、まったく違うのです。「顧客の立場で」考えるということは、「作り手」と「顧客の立場」を同時に生きるわけです。この立場の「複数性」が複線思考になるのです」(p64)

他者視点に立てなければ、なぜダメなのか。齋藤さんはそれを一言で定義します。

「ほとんどの仕事は、「自己実現」ではなく「他者実現」で成り立っているからです」(p64)

本書の白眉をなす部分の一つです。

こんにちは、からまるです。

齋藤孝さんの『いつも余裕で結果を出す人の複線思考術』では、齋藤さんが考える「複線思考の達人」がたくさん登場し、その著書や人となりについていろいろと書いています。その範囲は文字通り古今東西に及び、古い時代ではソクラテス、現代では有吉弘行さん、マツコ・デラックスさん、錦織圭さん。分野も政治家、アスリート、作家、為替ディーラーと幅広いジャンルにまたがります。いろいろな名言が引用されているのですが、何と言ってもからまるが好きなのは、勝海舟の言葉ですね。

齋藤さんの中学生時代の愛読書!が勝海舟の『氷川清話』であることは有名なのでしょうか。『氷川清話』に書き留められた勝の談話は、なんだかとても飄々としていて本当に面白い。複線思考とは何かを紹介した本書第一章に「目的までたどり着くためのルートを柔軟に編み出せる」という項目があります。最高の結果を手に入れるには、一つの方法でダメだと思ったらそれにこだわらず、違う方法にさっと乗り換えようという趣旨です。ここで引用されたのが、『氷川清話』の次のくだり。

「おれなぞは、一つの方法でいけないと思ったら、更に他の方法を求めるといふ風に、議論よりはとにかく実行でもつて国家に尽くすのだ。(中略)彼の大政奉還の計を立てたのも、つまりこの精神からだ」

大政奉還という大仕事、こうして軽~く言ってしまうところが、ものすごく格好いいですね。

こんにちは、からまるです。

fukusenshikou齋藤孝さんの『いつも余裕で結果を出す人の複線思考術』を発売して1週間あまり。書店さんによっては一等地に平積みされ(たとえば池袋のジュンク堂さん)、しかもちゃんと数が減っている感じがします。

実は、この本の発売に前後して、齋藤さんの本が全部で5冊くらい集中的に刊行されています。なかでも岩波新書の『考え方の教室』が大変よく売れていて、新書全体のベストセラーになっているので、『いつも余裕で結果を出す人の複線思考術』も何とかその背中を捕らえたいと思っています。「考え方」と「思考法」、言葉こそ違うけれど、ジャンルとしては同じではないですか。だったら『考え方の教室』をお読みいただいた方は是非『複線思考術』も! また、もしこの日記をお読みの書店員さんがいらしたら、是非併売をよろしくお願いいたします<(_ _)>

こんにちは、からまるです。

今週のエントリで触れた「上阪徹のブックライター塾」、じつは第3期の開講が決まっています。すでにフェイスブックのこのページに予告されているように、本日の19時から申し込み受付が始まります。日程は4月2日からゴールデンウィークをはさんで5月14日まで全4回、飲み会付き。場所は講談社の会議室です。課題図書はもちろん上阪徹さんの『職業、ブックライター。』

職業ブックライター_帯あり昨年の同じ時期に開催した第2期は、もともとすでにプロのライターとして仕事をばりばりしていた方々が多かったので、その後にさまざまな活動報告を聞くのが、からまるの楽しみとなりました。ブックライターの仕事だけでなく、インタビューの仕事やネットに自分の媒体を立ち上げての執筆活動、自著の出版をした方も、ニュースサイトに就職した方もいらっしゃいます。自主的に講師を呼んで活動する集まりなど、塾生同士の相互作用もあちこちで生まれているようです。「書いて生きていく」という上阪さんの生き方にならいつつ、みなさん模索しながら充実した活動を展開しています。もちろん、ライターが本職でない方々もたくさんいらして、プロのライターさんたちから刺激を受けたり、また逆に刺激を与えたりしながら参加してくれ、新しい進路を見つけようとされていました。

じつはからまるは、これまた書くこととはぜんぜん関係ないのですが、ブックライター塾に駅伝部をつくっているのです。からまるに無理矢理参加させられた人もいたりするのですが、来年1月中旬にはブックライター塾駅伝部として3回目のエントリーをしていて、42.195キロを5人のランナーで、たすきリレーしながら走り抜きます! 毎回、終わった後のビールがこの世のものとは思えないほど美味しいのです。

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